2024年 4月 17日 (水)

厳しい目にさらされるソニー 「技術力」奪還は可能か

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ソニーの出井伸之会長兼グループCEO
ソニーの出井伸之会長兼グループCEO

  「ソニーの株主は厳しい。他社並の業績では満足してもらえない」とソニー会長兼CEOの出井伸之氏は愚痴をこぼすことがある。東京株式市場では、ソニーの株価は夏以降、一進一退が続いている。投資家のソニーを見る目は厳しい。
  日本の大手エレクトロニクス各社と比べると、ソニーの業績はそれほど見劣りしない。第2四半期まで(4-9月の6カ月累計)の当期純利益は前年同期比2.2倍の764億円で、松下電器産業の562億円、日立製作所の411億円を上回った。また日本では年度の業績見込みを各社が公表する習慣があるが、それによるとソニーの当期純利益は1100億円で、エレクトロニクス各社の中ではトップである。

本業のエレクトロニクス部門で「競争に負けた」

  にもかかわらず、アナリストの多くはソニーの業績に対して「力強さを感じない。今後が不安である」というネガティブな評価を下している。その理由は、本業であるエレクトロニクス部門が伸び悩んでいることにある。デジタル家電が大きなブームとなり、松下などライバル各社は大幅な増益を達成したが、ソニーのエレクトロニクス部門は逆に減益だった。そればかりか日本市場では売り上げを前年同期比で7%も落としてしまった。ソニーの利益は「スパイダーマン2」の大ヒットによる映画部門の増益や、金融部門の好調によるものであり、本業のエレクトロニクス部門では「競争に負けた」と見なされているのである。
 かつてのソニーは「技術力に優れた企業」というイメージがあり、これが「ソニー・プレミア」となって株価を押し上げていた。だが現在のソニーは、デジタル家電の技術面で優位性がない。

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