2024年 4月 19日 (金)

音楽配信サービス アップルの敵は日本の携帯電話

  米アップルコンピュータによる世界最大の音楽配信サービス「アイチューンズ・ミュージックストア」(iTMS)が日本に上陸した。日本での最大のライバルは携帯電話だという説も出ている。インターネットで買う音楽は、果たして日本市場に根付くのか……。

  iTMSは、楽曲を専用ホームページからパソコンにダウンロードし、iPodへ転送して聴く。欧米では延べ5億曲のダウンロード実績をもつiTMS、日本でもアップルの携帯音楽プレーヤー「iPod」が100万台販売されており、満を持してのスタートだ。

4日間で100万曲は、上々のスタート

最大1500曲の楽曲が保存できる「iPod mini」
最大1500曲の楽曲が保存できる「iPod mini」

   実際、2005年8月4日のサービス開始から 4日間のダウンロード数は100万曲を突破した。日本でも同様のサービスは、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SM EJ)を中核にレコード会社18社が展開する「Mora」があるが、料金が1曲210円と割高なこともあって、今ひとつ普及していなかった。
  iTMSの日本上陸は、日本のレコード会社の厳格な著作権管理が厳しいため、米国より2年4ヶ月遅れた。アップルはようやく東芝EMIエイベックスコロムビアなどと合意に達し、とりあえず100万曲を用意したが、最も交渉が難航したのは料金設定。i TMSの料金は米国では1曲99㌣(約110 円)に統一されているが、日本では150円と200円の二本立てを余儀なくされた。あくまで料金設定権にこだわったSMEJは、 iTMSに参加していない。
しかし、日本市場でiTMSの普及を阻むものは、音楽業界の閉鎖的なビジネス風土ではない。おそらく最大のライバルとなるのは、欧米では考えられないほど高度で、多様なサービスを展開している携帯電話の存在だ。

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