東電―KDDI連合が招く NTT“独り勝ち"のジレンマ東京電力とKDDIの通信事業における資本・業務提携が波紋を広げている。携帯電話事業がない東電と、自前の光ファイバー網をもたないKDDIは、相互に弱点を補完し合ってNTTへの対抗姿勢を強めていく構えだ。しかし、この提携劇、ブロードバンド通信におけるNTTの“独り勝ち"を逆に助長しかねないジレンマを抱えている。 KDDIは11月、東電の通信子会社であるパワードコムの吸収合併に正式契約、東電は保有するパワードコム株とKDDI株を株式交換することにより、出資比率4・81%と京セラ、トヨタ自動車に次ぐKDDIの大株主になった。これを受け、KDDIは東電の10 万㌔㍍に及ぶ光ファイバー網を優先的に使用する権利を得て、FTTH(光ファイバー通信) サービスの基盤を整える。
日本の通信市場は3大勢力に収斂される
KDDIは携帯電話事業こそ絶好調なものの、 NTTへ市内回線の接続料を支払って展開している固定通信事業は赤字だ。東電も成長分野の携帯電話がない通信子会社は苦戦しており、それを売却し、FTTHサービスの卸売りに徹することで出直しを図る。 東電の単独行動に不満強まる
現在、認可されているNTT光ファイバー網の接続料金は1芯当たり月額5304円。開放義務が撤廃されれば、NTTがそれを引き上げるのは必至であり、その時、KDDI はじめ通信各社はFTTHサービスから駆逐され、NTTはブロードバンド通信の覇者に躍り出る。東電―KDDI連合の効果は関東圏に限られるのだ。
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