ライブドア 転職社員の実力

   東京地検特捜部にホリエモンが逮捕されてから、ライブドアでは従業員の退職が相次いでいる。とりわけ、粉飾決算が明るみに出てからは、グループ会社も含め、会社の将来に見切りをつけて転職支援会社にかけこむ例が急増している。しかし、事業の実体のない会社だけに、社員の実力はどの程度なのか、疑問符がつく。

本体の社員は案外ヒマ?

   「堀江容疑者逮捕」が報じられた後、「社員の動揺はどの程度か。退職の意思を示す社員は多いのか」と聞かれた熊谷史人代表取締役は「4人の幹部が逮捕され、それ相応の動揺がある。辞めたいという社員もいる」と語り、社内の動揺を認めた。
   ライブドア本体の社員数は05年9月の時点で約700人、もともと平均勤続年数1年半程度。転職は珍しくもなんともない世界だけに、「退職金が出るうちに」と考える社員が多いそうだ。
   転職支援会社でIT関連を受け持つ担当者は、ライブドアや関連会社の社員の転職者が増えていることを認める。ただ、採用する側は、「ゼヒほしい」というところと「全然いらない」という会社に評価は分かれる。担当者は「ITといっても実体がなく、仕事もあまりなかったようです。本体の社員は案外ヒマで、定時出社、定時退社だったと聞いています。ぜひ採用を、とお勧めはできませんね」と漏らす。
   もっとも、本体でもシステム関連やエンジニアはましで、関連会社のなかには引く手あまたになりそうな人材も多いという。

内部の管理はしっかりしている

ライブドア社員も、ホリエモンに相談してみる??

   最近、といってもホリエモンが逮捕される直前に、渋谷にあるIT企業はライブドアからの転職者を採用した。この会社の創業者社長は「商売のやり方は別にして、転職者から聞くと、内部の管理はしっかりしていたようだ」と語る。
   例えば、人材の評価でいうと、上司、部下だけでなく同僚、他部門からもヒヤリングして決めるシステムを採用している。内部では「360度評価」と名付けていたそうだ。それに、アルバイトの使い方といった「管理」のシステムは整備されていた。
   ネット上でも、社員の退職はいろいろ取りざたされている。「退職の嵐はグループ各社に波及。ライブドアマーケティング、ライブドアオートなどの社員200人以上が退職を申しでているという。（中略）各社とも、もう、仕事ができるような状況ではありません」（ギョウカイヘッドロック）
   このほか、ライブドアの広報アルバイトとして勤務していた元アイドル木内美歩さんが「退職」する話などだ。木内さんは同社広報、乙部綾子さんのサポート役として2006年12月中旬に入社したばかり。広報の乙部さんについても転職のうわさがしきりだ。