アガリクス
裏づけなき大ブーム

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   「アガリクスで末期ガンを消した!!」。そんな宣伝文句がマスコミで踊り始めたのは3年程前からだ。ガン患者や健康に不安を持つ消費者が、1ヶ月分で10万円以上もする高額品に飛びつき大ブームになっている。国内の市場は300億円以上に膨れ上がった。にもかかわらず、科学的な証明は全くといっていいほどないのだ。

厚生労働省の研究班が発行した『がんの補完代替医療ガイドブック』。アガリクスの利用は自己責任と自己判断が大切
厚生労働省の研究班が発行した『がんの補完代替医療ガイドブック』。アガリクスの利用は自己責任と自己判断が大切

   2006年4月、厚生労働省研究班から、健康食品などを使ういわゆる「補完代替医療」の利用を考えているガン患者に向け、『がんの補完代替医療ガイドブック』が発表された。アガリクスなどの医学的効果を検証する内容となっている。西洋医学の観点から「健康食品が癌に効くのか、副作用は?」といった検証が公的機関で行われた事はこれまでほとんど無かった。

治療効果を証明する報告はほとんどなかった

   作成に携わった四国がんセンター病棟部長の住吉義光医師によると、癌患者の4割が何らかの補完代替医療を行い、その9割が健康食品に頼っているという。
   ガン患者の”藁をもすがる思い”からか、西洋医学(手術・放射線・抗癌剤)治療では治らないとされた患者の利用率が高かった。しかし、健康食品が、「効くか、効かないか」の判断は難しい。ガンが治ったとしても、西洋医学の効果なのかもしれないし、自然治癒もある。患者が医師に効果について質問した場合、納得のいく回答ができず、両者の関係を悪化させるケースも出ていた。そのため、中立な立場のガイドブックの作成が必要とされていた。
   ガイドブックは「がんの縮小や延命効果など、多くの患者が期待する治療効果を証明する報告はほとんどなかった」と結論付けている。
   「効果」どころか、病状を悪化させる “疑惑”もある。
アガリクスを飲み始めてから3週間後に、劇症肝炎を発症し死亡したという記事が、04年4月11日の読売新聞神戸新聞などに掲載された。死んだのは肺がんの切除手術を受け退院した神戸市内の60代の男性。男性はアレルギー体質ではなく、肝炎ウイルス検査も陰性だったことから、病院側は「アガリクスによる急性肝炎がもっとも疑われる」と指摘した。

アガリクスのブームは日本だけの現象

   報告を受けた厚生労働省は「因果関係がはっきりしない」と情報の公表を見送った。 06年3月20日、キリンウェルフーズは突然、アガリクス商品の販売を中止した。 年商2億5000万円と売り上げが急伸する最中、厚労省から「他の物質と結びついて、ガンを促進する作用あり」と通達されたからだ。これでは販売できない。
   しかし、同社にも言い分がある。

「“促進”の原因がわからない。ラットに通常の5倍から10倍の量を食べさせた実験で発ガン促進といわれても。発ガン物質は含まれていないし、食べすぎはどんな食品でも良くないはずだ」(同社広報)。

   一方、これほどまでアガリクスが支持された理由は何だったのか。健康に良いとされる栄養成分が含まれていて、ミネラル、アミノ酸、核酸、特にβグルカン-Dが豊富で自然治癒力を高めるとされている。ここまではいいのだが、「がんに効く」ことは全く証明されていないのに、マスコミで大々的に広告され、絶賛する本の出版も相次いだ。しかも、アガリクスのブームは日本だけの現象だった。

「小額の商品で試すことをお勧めしたい」

   大手薬品メーカーでアガリクスも作っている会社社員は小さな声でこう言った。

「医薬品に比べると効果はレベル以下。薬だと思うから問題が生じる」。

   アガリクスなどの効果を徹底的に検証し、アガリクスでガンは治らないし予防効果も無いと結論付けた「免疫信仰は危ない!」(南々社刊)の編集長で、同社社長の西元俊典氏はこう話した。

「効果の見当たらないものに大金を使うのは馬鹿げているんです。1点を除いては…」。

   その一点はメンタルの問題だという。食べることによって効果が現れたような気分になり精神的に落ち着いていく。“病は気から”で、免疫力が増す場合があるからだ。

「自己満足したい人ならば小額の商品で試すことをお勧めしたい」。

   先の住吉医師はこう話して締めくくった。

「ガイドブックは補完代替医療をやめさせるために作成したものでもありません。読んだ後で、この医療を利用するかどうかは、自己責任と自己判断で決めればいいことと考えます」。
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