親会社がピンチ マツダは売られるのか

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   3期連続の最高益を見込むマツダに難題が持ち上がっている。筆頭株主であり、事業の密接なパートナーであるフォードの深刻な不振だ。マツダにとってフォードは親にも近い存在。数度にわたり再建支援を仰ぎ恩義は深い。その庇護のもとコスト競争力を上げ、走りの良さを打ち出す商品戦略を成功させてきた。だが、大フォードの立て直しをマツダが手助けできる余地は限りなく小さい。自社の将来を左右することが明白でありながら、見守るしかないもどかしさをマツダは抱える。

   ボーイングからアラン・ムラーリー新CEO(最高経営責任者)を迎えたフォードは2006年9月15日、08年までにホワイトカラー1万4千人を削減、工場労働者2万5千~3万人を削減(今年1月計画を4年前倒し)することを柱とする北米の追加リストラを発表した。北米事業の黒字化は1年ずれ込み、09年以降になるという。

マツダは対照的に好調を維持している

走りを前面に出した「アクセラ」。マツダ自体の業績は好調なのだが…
走りを前面に出した「アクセラ」。マツダ自体の業績は好調なのだが…

   フォード再建をめぐっては、様々な話が流れた。ムラーリー氏の就任前にはカルロス・ゴーン日産ルノー社長のスカウトが取り沙汰された。GMと日産・ルノー提携協議が不調に終わった場合には、フォードがGMに代わって連合に参画する意向とも言われる。さらには、幻に終わったというGM・フォード大連合構想までが米国で報道された。
   99年、38歳でマツダ社長に抜擢され、現在フォードの北米事業責任者のマーク・フィールズ副社長は「北米事業では全チームが危機感を新たにし、黒字に転じさせるには何が必要かについて明確な視点を持っている」というものの、フォードの苦闘はしばらく続きそうだ。
   一方、マツダは対照的に好調を維持している。00年度に赤字転落したのを受け01年3月に早期希望退職を募集、同9月に宇品第2工場閉鎖とリストラを行い、1年半の新型車不在を耐えて02年5月に発売した「アテンザ」以降、走りを前面に出した新商品群が世界的に受け入れられた。03年10月に発売した「アクセラ」の05年度国内生産は36万2千台に達した。
   06年度末までの中期目標「営業利益1千億円」は1年前倒し、05年度に達成した。マツダはブランド価値の増大とグローバルな事業効率向上をテコに、一流メーカーに仲間入りする基準と見る売上高営業利益率6%以上(05年度=4.2%)をめざす重要な時期にある。いわば本格的な成長に向けた準備を終えた段階である。

GMは富士重、いすゞ、スズキから資本を引き上げた

   グローバル効率性の向上―今後の取り組みとしてマツダが避けて通れないのは海外生産の強化だ。05年度は114万9千台の連結出荷台数に対し90万4千台を国内で生産し、さらなる台数増を国内からの輸出でまかなうのは為替リスクを一層高めることになる。需要地である欧米での生産増強を考慮しないわけにいかない。中国・南京での合弁プロジェクトも07年夏に稼働する。開発面では02年から一巡した新世代商品のモデルチェンジが来年から始まる。フォードとのプラットフォーム(台車)やパワートレーン(エンジンパワーが駆動輪に伝わるまでの仕組みのこと)の共有はさらに密接になる。
   いずれもフォード抜きの単独ではありえない事業展開ばかりだ。そのフォードの屋台骨が揺らいでいる。いまのところフォードはアストンマーチン以外、グループ会社の売却を明らかにしていない。しかし、窮地に陥ったGMが富士重いすゞスズキから相次いで資本を引き上げたように、「絶対」はない。
   マツダの井巻久一社長はフォードによるマツダとの関係見直しを「本当に必要ならやるだろうが関係は深い。そうはならないだろう」と話す。またマツダ株を手放すことが「フォードにプラスになると思えない」と言う。だが、フォード―マツダの協業が故障なく進むにはフォードが主力の北米事業を健全な状態に戻すことが欠かせない。それはあくまでフォード自身の努力に委ねられている。マツダにできるのは地力を蓄え、業界再編の激震に耐える力を上げることだが、それは120万台の中堅メーカーにとって一朝一夕にはいかない時間を要する道のりであるのは確かだ。

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