世界制覇という ゴーンの野望消えず日産自動車・仏ルノー連合が、米ゼネラル・モーターズ(GM)と進めた提携交渉は、期限の今2006年10月半ばを待たずに、開始からわずか2カ月余りで決裂した。実現すれば、3社合計の世界販売台数が約1,500万台と、トヨタ自動車の2倍になり、最大の自動車グループが誕生していた。かつて経営危機にひんした日産を復活させ、同社とルノーの社長を兼任するカルロス・ゴーン氏が狙った「世界一」の野望は、幻になった。ゴーン社長は、GMと同じく経営不振に悩むフォード・モーターとの提携協議に乗り出すことを示唆するなど、世界自動車メーカー再編の火種はなおくすぶり続けているが、ゴーン社長の次の一手には手詰まり感も漂う。 日産・ルノーとGMの提携交渉は、交渉開始当初から双方の温度差が目立っていた。経営危機に直面し、本来支援を受ける側であるGMの側が提携実現に消極的なのに対し、コスト削減を急ぐ必要のない日産・ルノーの側が積極的だったためだ。 GMは提携が緊急性があると思っていなかった![]() ゴーン社長の「世界一」の野望は幻に…
GM経営陣が消極的だったのは、日産・ルノーとの提携は自分たちが望んだことではなく、大株主の提案という外部からの圧力で押し付けられたものだったという事情がある。日産・ルノーの側は、そんな煮え切らないGM側の態度にいら立ちを隠せないでいた。 絶好調トヨタの背中がまた遠くなる
一方の日産・ルノーの販売台数は、それぞれの計画値を合計しても、トヨタに200万台以上も及ばない見通し。日産・ルノーの連合を組み、一度は近づいたはずのトヨタの背中がまた遠くなる――。日産・ルノーがGMとの提携実現にかける積極的な姿勢の背景には、そんな焦りがあった。GM大株主の提案という”タナボタ”とはいえ、GMとの提携話はゴーン社長にはまさに「見逃すべきではないチャンス」だった。
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