敵対的TOB受ける明星が、日清に資本提携を打診
2006.11.10 17:26
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即席めんの最大手で「チキンラーメン」や「カップヌードル」などを販売する日清食品と、「チャルメラ」でおなじみの明星食品が資本提携に向けて交渉に入ったと、日本経済新聞が2006年11月10日に報じた。これに対して、日清、明星ともに「現時点において決定した事実はない」とのコメントを発表しているが、読売新聞は、日清食品の安藤宏基社長が10日朝、明星食品から打診があったことを認めたと報じている。
米ファンドからの敵対的TOB阻止のため
「チャルメラおじさん」の行方はどうなる?
明星食品に対しては現在、同社の筆頭株主である米投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドが、株保有率の拡大を目指して敵対的な株式の公開買い付け(TOB)を実施している。
同社はこれに、「当社に対する支配権を取得することを念頭に置いただけもので、いかなる経営方針をもって運営していくのか、株主価値を高めていくのかについて、何ら具体的なものはない。株主はこれに応じないでほしい」と反対を表明して、対抗策の検討に入っていた。
日清が”ホワイトナイト”としてスティールに対抗するために、友好的TOBに踏み切ることなれば、同社にとって喜ばしいはずだ。しかし、J-CASTニュースの取材に対して明星食品は、
「資本提携の報道については、社長同士がこの件で会ったり、出資を要請したことはありません」
と強く否定して、
「(スティールへの)対抗策がまとまれば、その時お話いたします」と話した。