トヨタ、エコカー戦略変更 「ディーゼル」を強化

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   トヨタ自動車いすゞ自動車との資本・業務提携を発表した。四輪車の生産・販売での世界一達成目前で、2007年3月期連結決算で売上高23兆円、営業利益2兆2,000億円と空前の好業績を上げる見通しと、"わが世の春"を謳歌するトヨタだが、ディーゼルでは完全に出遅れていた。環境に優しいエコカー開発で、国内外のライバルの追随を許さない強固な体制の構築のため、ディーゼル技術開発を短縮する「時間」を買った形だ。

   トヨタは、三菱商事と伊藤忠商事が保有していたいすゞ株計1億株(5.9%分)を06年11月10日に約440億円で取得し、両商社に次ぐ第3位の株主となった。いすずに出資するのは、同社が軽油を燃料にするディーゼルエンジンの製造技術で世界トップクラスの技術力を持っているためだ。

日本勢は、欧米メーカーに先行される

欧州では、ディーゼルエンジン搭載車が人気
欧州では、ディーゼルエンジン搭載車が人気

   11月8日に行われた提携の発表会見で、トヨタの渡辺捷昭社長は、「トヨタはディーゼル技術の強化が必要だ。提携は今年7月、トヨタの側から打診した」ことを明らかにした。両社は今後、小型ディーゼルエンジンの開発・生産▽ディーセルエンジンの排出ガス制御技術・装置の共同開発――を軸に事業提携の具体策を検討する。

   いすゞへの出資は、トヨタが推進してきたエコカー開発戦略の大幅な修正も意味する。トヨタはこれまで、ディーゼルエンジンを環境対策の主要な柱とは位置づけてこなかった。黒煙を吐き、大気汚染の元凶という過去の「負のイメージ」が日本で強いディーゼルは、乗用車では国内でほとんど需要がなく、トヨタは、電気モーターとガソリンエンジンを併用するハイブリッド車を本命と位置づけていた。
   しかし、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて燃費性能が良く、近年の技術革新で、窒素酸化物や粒子状物質などの有害物質の排出削減、排ガス浄化が進んだことで、欧州市場では新車販売の約5割をディーゼル車が占める人気ぶり。販売車種のラインアップで、トヨタ以下の日本勢は、欧米メーカーに完全に遅れを取っていた。

ホンダが次世代ディーゼルエンジンの開発に成功

   そんな中、06年に入ってトヨタとしては見過ごせない動きが相次いで起きた。第1は独ダイムラークライスラー。8月、高級車メルセデス・ベンツにディーゼルエンジン車を設定して発売、欧州に続く市場の開拓に向けた先駆者の役割を、アピールして見せた。第2はホンダで、世界で最も厳しい米国カリフォルニア州の排ガス規制(09年発効)をクリアする次世代ディーゼルエンジンの開発に成功し、9月、同エンジンの搭載車を3年以内に米国で発売すると発表した。ホンダは当然、欧州や日本での販売も視野に入れている。

   競合メーカーが足元でディーゼル強化の取り組みを進めている事態を、トヨタは放置できなかったわけだ。自社単独で遅れを取り戻すのはトヨタといえど容易でなく、いすゞとの提携に踏み切る決断に至った。トヨタは早ければ07年にも、生産販売台数で米ゼネラル・モーターズを抜いて世界一の自動車メーカーになる。いすゞとの提携は、環境技術での死角をなくす効果が大きく、「世界一」企業に不足していたパズルの1ピースを埋めることになる。

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