不祥事続き 不動産投資信託は大丈夫なのか?個人投資家のあいだで、不動産投資信託(J-REIT)の信頼が揺らいでいる。証券取引等監視委員会は2007年2月14日、金融庁に対して、不動産投資信託を販売するDAオフィス投資法人の資産を運用するダヴィンチ・セレクトを善管注意義務違反で行政処分するよう勧告した。これを受けて、金融庁は「現在、内容を精査している」(証券課)ところで、近く同社に対して行政処分を行う方向だ。06年6月以降、J-REITへの行政処分はオリックス不動産、日本レジデンシャル、エルシーピーなど、ダヴィンチ・セレクトで7社目。J-REITの"体質"を問う声があがっている。 「本来、あってはならないこと」と金融庁![]() 不動産鑑定はREITの"品質"に直結する 東京証券取引所に上場しているJ-REITのDAオフィス投資法人とのあいだで資産運用に係る委託契約を結んでいるダヴィンチ・セレクトは、不動産ファンドに組み入れる不動産物件を評価して購入する、実質のファンド運営会社だ。 同社によると、物件の購入にあたっては「投資対象の物件は鑑定評価額以下で購入する社内ルールーがある」という。今回、証券監視委が指摘した物件もこのルールに則って購入しているものの、そもそもの鑑定資料に誤りがあった。つまり、不動産鑑定という、REITの”品質”に関わるところでのチェックを怠ったことになる。 06年7月、オリックス不動産投資法人に業務改善命令が、また、その資産を運用するオリックス・アセットマネジメントに「3カ月間新たな資産運用委託契約の締結を禁止する」命令が下った。投資法人の役員会が不開催だったことなど法令遵守体制に不備があったことと、アセットマネジメントが不動産を取得する際の審査等の業務が不適切だったことなどの理由からだ。 投資家はリートの透明性に厳しい目を向けているしかし、投資家の目は厳しく、ネット上ではこんな記述が寄せられている。 「株式投信などは情報開示が進んでだいぶ透明性が高まって、ようやくまともな売買ができるようになっているが、不動産投信はそうでもないようだ。しかも、幅広い投資家が参加する上場投信で(こうした事件が)発覚しているのだから、より悪質だ」 と、J-REITへの不信感を募らせる。 「投資家の方にはご迷惑をおかけし申し訳ありません。ただJ-REITの場合、投資家への分配金については家賃収入など物件の運用実績によるので、今回のような物件取得時のミスが投資家の不利益になるようなことはありません」 とはいえ、証券監視委の勧告があった翌2月15日のDAオフィス投資法人は、値幅制限の下限となる前日比10万円安の80万円まで下げてストップ安となった。福岡リート投資法人やイーアセット投資法人、ケネディクス不動産投資法人などは一時、DAオフィス並みに大きく下落。他のJ-REIT銘柄も軒並み安値気配で推移する、連鎖売りを引き起こしている。投資家への影響が軽微とは言いがたい。 ads by Overture
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