上場企業の配当過去最高 背景に敵対的な買収回避の狙い

2007/5/21 14:37

   東証1部上場企業の2007年3月期決算は、全体で5期連続の増収増益を確保することが確実だ。経常利益も4年連続で過去最高を更新する見込みで、利益増を背景に、配当金総額も過去最高に達する見通しだ。企業が株主還元の姿勢を強めるという株主重視は結構なことだが、背景には敵対的な買収を回避したいとの思惑がある。

47.1%の企業が増配・復配を行う見込み

   07年3月期決算発表がピーク(15日)を終えた後の17日までの新興総合研究所の調査によると、継続したデータがある1部企業(金融を除く)の全体の売上高は前期比8.8%増、経常利益は同6.3%増だった。増益企業は全体の66.6%に上った。

   好決算は、海外売り上げが好調だったことや企業が負債削減を進めるなどして財務体質を改善したことある。多数の企業は当初、為 替レートを1ドル=110円程度と予想していたが、実際には1ドル=約117円前後と円安で推移したことも収益を押し上げた。こうして、自動車、電 機は全般的に好調だったほか、資源高の影響も加わり非鉄金属や商社の高収益も目立った。

   配当の増額も今回の決算の大きな特徴だ。金融も含めて、全体で同約15%増の約5兆9,000億円に上る見通しで、実に47.1%の企業が増配・復配を行う見込み。配当金総額は03年3月期の2兆5353億円と比較すると2倍以上に上る高水準で、配当性向(最終利益に占める配当金の割合)も同約2ポイント増の20%台半ばに上る見通しだ。

(続く)

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