外務副大臣ブログで「大誤報」 「罷免、謝罪」要求される

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   無戸籍の滋賀県の女子高生(16)が、現在の氏名でパスポートを発券してほしいと願い出た問題で、岩屋毅外務副大臣が女子高生の母と前夫が「正式な離婚は成立していない」から発券は無理だと自身のブログに書き込んだ。それがきっかけで「女子高生と支援団体はオカシイ」などのバッシングがネット上で燃え上がり、騒然となっている。しかし、離婚は成立、岩屋外務副大臣の勘違いだったことがわかり、今度は副大臣の対応に批判が出ている。

「2ちゃんねる」では猛烈なバッシングが起きる

ブログには、「誤報」を詫びる文章が掲載された
ブログには、「誤報」を詫びる文章が掲載された

   この問題は、女子高生が修学旅行で海外に行くためパスポートを07年1月に申請したが、無戸籍を理由に発券を断られた。無戸籍なのは、母親が前夫のDV(家庭内暴力)を恐れ避難。離婚成立前に前夫の子ではないこの女子高生を出産したものの、出生届が出せなかったからだ。女子高生は支援者らと1万4603人の署名を集め、07年6月12日に麻生太郎外相と面会し、現在の父の姓でのパスポート発券を改めて願い出た。外相は「(現在の名前を記載すれば)偽造パスポートになる」などとしながらも、「特例」で現在の姓と前夫の姓を併記することを条件に発券を認めた。

   ここまでは美談的なのだが、女子高生は、

「一度も使ったことのない見知らぬ人の名前で(修学旅行に)行きたくない」

とし、パスポートの取得を拒否する記者会見を行った。ネット上ではもともと同情や応援のカキコミがあったが、パスポートの発券を断ったため、「2ちゃんねる」では、

「善意を踏みにじるってこういうことなんだろうな」
「かわいそうだなって思ったが、これには裏があるのか?」
「何でも人のせいにするこの親子の体質は」

などバッシングが起こってくる。

   そのバッシングをさらに燃え上がらせ、様々な憶測を呼ぶ事になったのが岩屋副大臣のブログ「たけしの国会日記」の2007年06月21日付けだ。内容は、今回のパスポート問題で、麻生外相が「悪者」にされているのは違う、という書き方で、こんな説明をしている。

「本件の場合、正式な離婚は成立していないのですね。お子さんはお母さんが前夫と婚姻関係にある間に他の男性との間に産まれているのですが、離婚が確定していない以上、民法上は前夫の子とみなさざるをえないのです」

   この説明が「2ちゃんねる」に相当数引用されていて、女子高生の家族、支援している団体について様々な憶測とバッシングが改めて繰り広げられるようになった。これに驚いた支援者らは、「母親の婚姻関係については事実と違う」と、外務副大臣の罷免を要求する抗議文を07年6月25日に麻生外相に送った。

副大臣のブログに訂正とお詫びが掲載される

   女子高生を支援している京都市の市民団体「LEMON+C」はJ-CASTニュースの取材に応じ、

「なぜこんな間違いを書くのか。ブログが出てから、風当たりの強いデマを含め、ありとあらゆる事に関して嵐のような非難、中傷がネットに出た。副大臣という責任のある立場での発言は信用され、今まで私たちがやってきたことがウソだと、運動自体もインチキだということになる」

とカンカンになっている。離婚は93年にちゃんと成立しているということだ。
   岩屋副大臣に真相を聞こうと外務省に問い合わせてみると、副大臣はフランスに外遊中で帰国するのは07年6月27日なのだという。では、外務省はこの問題をどう捕らえているのか聞くと、

「陳情書を読んだり、支援団体の方たちが『離婚は成立している』と言っていたので、そういう認識で動いていた。実際のところ、何年に離婚したとか把握していないし、実際に戸籍を確認したわけではない」

と何か頼りなげな回答なのだ。

   副大臣の衆議院議員事務所に電話したところ、なんと、あっさり、

「ブログは間違いです」

と認めた。07年6月26日16:36に副大臣のブログは更新され、訂正とお詫びが掲載された。それによると、

「既に離婚は成立しているのだけれども、親子関係確定のための裁判が進行中で、まだお子さんの戸籍が確定していない状況にある」

と書くところを間違って「離婚は成立していない」と書いてしまったのだという。そして、

「このようなことは決してあってならないことで、甚だ遺憾に思います。本件問題に関心のある方々に対して、理性的な対応をお願いします」

と謝っている。一方、先の市民団体「LEMON+C」は、

「責任を取るなら外務副大臣を辞めてもらいたい。正式の国会の場で謝罪してもらいたい」

と、間違った内容のブログを書いた責任を追及していく考えだ。

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