「日の丸ジェット旅客機」 「離陸」できるのか

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   三菱重工業などが進めてきた初の国産ジェット旅客機「MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)」の開発計画がいよいよ「離陸態勢」に入った。三菱重工は2007年6月18日から1週間、パリで開かれたパリ国際航空ショーで機体のモックアップ(実物大模型)を公開した。2012年の就航を目指して、機体の具体的な仕様や価格を決めて世界の航空各社に本格的に売り込みをかける。

   事業として採算を合わせるためには、航空各社から最低350機の受注を確保する必要があり、商業化までのハードルは高い。これから半年ほどの間が、機体の開発に着手するかどうかの判断を下す正念場となる。悲願の「日の丸ジェット旅客機」は、はたして飛ぶか。

「国産化はこれが最後のチャンス」と経済産業省

初の国産ジェット旅客機の開発が進んでいる(三菱重工業による完成予想図)
初の国産ジェット旅客機の開発が進んでいる(三菱重工業による完成予想図)

   MRJは03年に三菱重工が独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から助成事業者に選定され、研究・開発を進めてきた小型ジェット旅客機。座席数が70前後と90前後の2種類があり、1、2時間程度から4時間程度までの飛行距離を想定している。

   パリでお披露目されたMRJの模型では、主翼など機体の約30%に炭素繊維複合材を採用して軽量化し、機体のフォルムも空気抵抗を減らすなどして、燃料消費量を従来機比で2割削減できるとPRした。また、客室の座席には薄型シートを採用することで乗客の足元空間を広げ、大型旅客機並みの快適さを追求した。

   「関係先の反応は上々」(同社)と、まずまずの手ごたえだったようだ。

   商業化にこぎつければ、販路を拡大できずに73年に製造中止に追い込まれた唯一の国産旅客機「YS-11」以来の「日の丸旅客機」の復活になる。経済産業省は「国産化はこれが最後のチャンス」と、機体開発事業費全体の3分の1に相当する計400億円を08度からの4年間で支援する方向を示すなど、支援姿勢を強調している。

中国、ロシアも参入狙う小型機市場

   MRJを商業化すれば総事業費は4,000億円になるともいわれるだけに、三菱重工が単独で負担するのにはリスクが大きすぎる。商社や銀行などにも資金拠出を要請する予定だが、現段階では実際の需要が読みきれないことから、事業のスキームがまだ固まっていない状況だ。

「採算ラインは350機以上、事業として利益を出すためには600機以上確保したい」(三菱重工幹部)

としている。受注の先行状況をみて、進むか止めるかを判断することになる。

   国内の航空機市場を見れば、2010年の羽田空港の再拡張にMRJの機材引渡しが間に合わなくなってしまったことが懸念材料だ。この時期に小型機を使う国内地方路線の機体更新が進む見通しだ。だが、MRJは当初30~50人乗りだった計画をアジアの需要予測などを踏まえて改め、座席数を増やす仕様変更を行ったため、デビュー時期が遅れてしまったのだ。

   アジアで航空需要の急成長が見込めるなど、小型旅客機の市場は今後大きく伸びるとされる分野だ。それだけに、現在はカナダのボンバルディアとブラジルのエンブラエルの2社がほぼ市場を独占しているが、中国、ロシアの航空機メーカーも新規参入を計画しており、熾烈な競争が避けられない。

   新規参入メーカーである三菱重工にとっては、この分野で知名度が低く、航空機営業の経験もない。価格競争やメンテナンスへの対応も試される。

   事業化の可否のリミットは来年春だ。関係者はかたずをのんで注目している。

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