自転車で酒酔い運転 いきなり書類送検される!

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   警察庁が自転車に関する違反の取締りを全国的に強化している。いわゆる「赤切符」を自転車で切られた人は2007年5月だけで102件に上った。自転車で「検挙」された場合の特徴は、自動車での違反のように「反則金」を納付すれば済む、いわゆる「青切符」が制度上なく、例えば自転車での酒酔い運転が見つかり、いきなり書類送検、起訴、裁判に、という場合もありうるのだ。

   警察庁は07年6月28日、07年5月に実施した「自転車月間」の取り締まり状況を発表した。交通切符、いわゆる赤切符を切られた「検挙件数」は102件で、06年5月の3倍に急増した。指導警告票を渡されたのは21万7,000件強で、前年同期比1.5倍に増えた。

反則金では見逃してくれない

自転車関連の取り締まりが強化されている
自転車関連の取り締まりが強化されている

   発表にある「検挙」の中身は、信号無視が37件、2人乗りなど「乗車・積載違反」37件、酒酔い運転6件など。従来は口頭注意や指導警告票の交付で済ませる場合が多かったが、自転車関連の事故が多発する状況を受け、警察庁は06年春に自転車関連の違反取り締まりを強化するよう各都道府県警へ通達を出しており、今回発表のような大幅な増加につながった。周囲に危険を及ぼすような運転をした場合や、注意した警察官の指示に従わない「悪質」な行為のときなどに「検挙」が適用される。急速に「身近な」問題になりつつあるという訳だ。

   道路交通法によると、自転車は車両の一種で軽車両として定められている。気軽な乗り物だけに軽い気持ちでハンドルをにぎることが多いが、違反行為には罰則が定められている。警視庁のホームページによると、信号無視は「3カ月以下の懲役、または5万円以下の罰金」、2人乗り「2万円以下の罰金または科料」、酒酔い運転「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」、夜間無灯火「5万円以下の罰金」。

   自動車関係の違反で青切符を切られても、反則金を支払えば、書類送検されて裁判にかけられる、ということはない。しかし、自転車の場合、この反則金制度がない。だから、自転車の場合の「検挙」は、書類送検されることを意味する。勿論極めて悪質であれば逮捕されることもあり得る。警視庁のHPで「罰金」とあるのは、一定の額を納めれば裁判にかけられることがない、という意味の反則金のことではなく、裁判にかけられた結果支払いを命じられる罰金のことなのだ。

自転車事故で1,000万円支払い命じられるケースも

   なぜこんなことになるのか。自動車の場合、違反行為があまりに増え、裁判所などの処理能力を圧迫したために、反則金制度が取り入れられた。ところが自転車に関しては、これまで違反行為が重く捉えられていなかったこともあり、反則金制度の導入からもれていた形だ。

   もっとも、自転車による道交法違反の場合、検察側に書類送検されても、実際に起訴または略式起訴され裁判になるケースは少ないとみられるが、送検されたという記録は残る。

   自転車関連の違反・事故で怖いのは、刑事的な問題ばかりではない。警視庁HPによると、「自転車の事故により相手を死亡させ、1,000万円の損害賠償の支払いを命じられた例もあります」とのことだ。ある損害保険会社によると、基本的な形の「自動車保険」や「傷害保険」の場合は、自転車を運転中に人をけがさせた場合などの損害賠償は補償対象ではない。自転車事故を含む賠償責任が生じた際に補償するという「特約」をつけていないと、大変なことになり兼ねない、という訳だ。たかが自転車だから、と軽く考えない方がよさそうだ。

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