金商法でビジネスチャンス パンフ刷新にWEB修正、行員研修

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   金融商品取引法が2007年9月30日から本格的に施行される。投資家を保護するため、銀行や証券会社、保険会社等に金融商品の利点だけを強調するチラシやパンフレットを禁止している。さらに、販売時にはリスクの説明を義務付け、その投資家がどこまでリスクを受け入れられるかといった「許容度」まで推し量るよう求める、約款や目論見書の文字の大きさを定める、などが内容だ。対応する金融機関からは悲鳴が聞こえるが、その陰でほくそ笑んでいる企業も少なくない。

パンフの差し替えだけで、1000万円超

各行はパンフ刷新を急いでいる
各行はパンフ刷新を急いでいる

   金融商品取引法の施行によって金融機関は、投資信託やデリバティブを組み入れた投資型商品の販売について、細心の注意を払うことになった。「○○だから、ドル高になりますよ」といった断定的な判断の提供や、顧客に不利益な事実を隠してはいけない。金利や相場変動、為替など商品がもつリスクの説明はもちろん、どんな手数料がどれだけあるのか説明し、かつ、お客が理解して納得したか確認しなければならない。

   お客も面倒を強いられる。契約書を取り交わすのに2回も3回も印鑑をついたり、銀行によってはお客の年齢が70歳以上の場合は家族の同意がなければ、どんなにお客がほしがってもその商品は売らないという規定を設けていたりする。

   厄介なのが「適合性の原則」で、銀行は販売する金融商品が、そのお客にふさわしいかどうかを、お客のもつ金融知識や投資経験、生活ぶり、経済状況などから判断しなければならなくなる。お客から、住まいや家族構成などの情報を嫌な顔せずに答えてもらう術を身につけなければならない。

   ある銀行は夏休みを返上して、全行員が「金商法研修」に取り組んだ。行内試験で80点以上とらないと、何度でも試験を受けさせられる。

   銀行の企画部や人事部、法務部向けの研修も活発。メガバンク系や大手証券系のシンクタンクが弁護士を講師に立てて1回20万~30万円で研修会を開催。「どの会場も満員御礼ですよ」(地銀幹部)という。

   「とにかく支店においてあるパンフレットの類はすべて差し替え。そのコストだけで1000万円は下らない」。ある地銀の幹部は苦笑いする。お客の誤解、誤認を招く表示は金商法で規制されている。また、手数料や中途解約時の条件など、お客にとって不利益になるような情報がチラシのすみに小さな文字で記載されていることはよくあることだが、これもダメ。しっかり、わかるように記載されていなければならない。

   金融庁の担当者はこう説明する。

「顧客にメリットがある情報を与えることがダメなのではありません。その傍に、わかるようにデメリット情報を提供してくださいといっているだけです」

「特需は言いすぎです」

   前出の地銀幹部は、「行員研修や行内マニュアルの策定、弁護士契約やらを含めると数千万円になる」と泣いている。しかも、法律の詳細が明らかになったのが7月末のこと。金融機関は追い込みをかけるが、ある第二地銀の幹部は「もう、間に合いませんよ」とあきらめ顔だ。3カ月の経過措置がとられるが、金融庁のほうは新たな金融検査マニュアルができ上がっており、10月から検査に入るところから運用を開始。違法が発覚すれば、業務改善や業務停止の命令が下される。

   金商法は、これまで販売した金融商品にもその網がかかってくる。たとえば、ホームページ(HP)。これも広告にみなされるので、過去に掲載した商品案内にリスクの記載がなかったら「違法」になってしまう。HPの改訂作業も必要になるが、時間切れは必至なので、「とりあえず、削除します」(第二地銀の幹部)という銀行は少なくない。

   パンフレットやポスターから約款や帳票類まで、銀行の「紙」がすべてといっていいほど変更されるので、印刷会社はさぞニンマリしているだろうとJ-CASTニュース凸版印刷に話を聞いた。「全体的に増えているのは間違いないですが、特需は言いすぎです」という。とはいえ、同社は「企画・制作部門が早くから調査をはじめて金商法対策に取り組んできました。こちらから金融機関側に提案しながら進めています」と、大きなビジネスチャンスととらえている。

   対応に苦しむ金融機関の陰で、シンクタンクや弁護士事務所、印刷会社やWEBの制作会社には追い風が吹いている。

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