2024年 3月 29日 (金)

トヨタの米国人トップ、相次ぎ流出 世界一戦略へ逆風?

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   トヨタ自動車の米国人幹部が、米大手自動車メーカーに相次いで引き抜かれた。販売台数で初の世界トップをうかがうトヨタだが、ドル箱の米国市場をけん引してきた幹部の流出は、世界一戦略を左右するのだろうか。
   引き抜かれたのは、トヨタ専務で北米トヨタ社長だったジム・プレス氏(60)と、米国トヨタ販売の副社長だったジム・ファーリー氏(45)。プレス氏は9月にクライスラーの副会長兼社長に就任し、ファーリー氏は11月にフォード・モーターの副社長(販売担当)に迎え入れられる予定だ。

米車の販売不振でなりふり構わずスカウト

米国ではトヨタ車の燃費の良さが支持されている
米国ではトヨタ車の燃費の良さが支持されている

   米産業界ではヘッドハンティングは日常茶飯事。プレス氏に巨額報酬を提示し、直々にスカウトしたとされるクライスラーのロバート・ナーデリ会長は、米ホームセンター大手ホーム・デポの最高経営責任者(CEO)だった。フォードのアラン・ムラーリーCEOもボーイング副社長から抜てきされた。

   だが、波紋を呼んだのは、米自動車大手3社(ビッグスリー)のうち2社が、米国市場のシェアを奪ってきたトヨタの幹部にあえて触手を伸ばしたことだ。気位の高いビッグスリーだが、販売不振に歯止めがかからず、トヨタのノウハウを何としても取り入れようと、なりふり構わぬ行動に踏み切った格好だ。

   プレス氏は70年にトヨタ入り。米国でセダン「カムリ」をベストセラー車に育て、高級車「レクサス」をベンツやBMWに対抗するブランドに成長させた。ファーリー氏も90年のトヨタ入り後、若者に人気の小型車「サイオン」の火付け役として活躍した。

   「プレス氏は自動車産業の歴史上、最も成功した幹部」(ナーデリ氏)、「ファーリー氏は革新的な市場戦略で有名だ」(ムラーリー氏)と引き抜いた側の期待も大きい。「フォード立て直しに成功すれば、ファーリー氏は次期CEO」の呼び声もある。

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