不振続く不動産投信 「REIT合併」ありうるのか

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   米国の低所得者層向け(サブプライム)住宅ローンの問題をきっかけにした世界的な信用収縮に伴い下落した不動産投信(J-REIT)が立ち直れないでいる。2001年9月にオフィスビルに投資する日本ビルファンド(NBF)とジャパンリアルエステイト(JRE)が東京証券取引所に上場して以降、株価(投資口価格)は右肩上がり、上場REITの数も42社に膨らんでいたが、株価は軒並み落ちた。そうしたなかで、個人投資家からはREITの「合併」を心配する声が漏れている。米国ではよくあることだというが、日本ではどうなるのか。

資金を融資してきた銀行も銘柄選別に動く

REITは立ち直るのか(写真はイメージ)
REITは立ち直るのか(写真はイメージ)

   2007年10月23日付の週刊エコノミストは、不動産投信「危機」を特集し、拡大してきたJ-REITが変調をきたしていると伝えている。原因は、サブプライム問題が尾を引いて、買い手の主役である外国人投資家が投資を見合わせていることや、資金を融資してきた銀行等も銘柄選別の目を強めていることが大きい。さらに、金融庁国土交通省が不動産の鑑定・審査を厳しくし、物件にかかる投資や管理コストが高騰していることもある。
   J-REITといえども投資商品なのだから、株価が下がる局面があって当たり前。しかし株価が下がって、別のREITと「合併」するなんてことがあるのだろうか。

   不動産投信は、不動産物件を運用する資産運用会社が主体となって、不動産投資信託証券を発行する投資法人を設立し、投資家を集める「会社型」と呼ばれる投資信託だ。実態として両者は一体で、投資法人は「投資口」(=株式)を通じて投資家から資金を集める。だから、多くの投資口を買い占めてしまえば、その投資法人の大株主になることができるわけだ。

   不動産投信の場合、投資法人にかかる法人税と投資家の段階にかかる配当課税の二重課税を避けることができる。ただ、3人以下の投資主(株主)が50%以上の投資口を保有している場合は同族会社扱いになり、二重に課税されてしまう。

   たとえば、10月19日、FCレジデンシャル(FCR)投資法人日興アセットマネジメント、JPEキャピタルマネジメント、プロスペクト・アセット・マネジメントの3社で56.14%を占めたことを明らかにした。FCRは10月が決算月なので、この状態が続くと法人税がかかる。そうなると、その分コストが増して投資家にまわる分配金が減る。投資家が売り始めれば、株価が下がることになり、存続が困難になる。

   じつはこのFCRの大株主にあるプロスペクト・アセット・マネジメントはプロスペクト・レジデンシャル(PRI)投資法人の設立母体で、FCRを同族認定に追い込むことで「合併」を進めようとしているとみられているのだ。

REITの合併は株価の低いもの同士でしかない?

   ところで、J-REITは一般的にPBR(株価純資産倍率=株価÷1株あたりの純資産額)が1より低いと「買い」といわれる。東証に上場する42銘柄をみると、FCレジデンシャルのPBRは0.967、エルシーピー(LPC)は、0.872、プロスペクト・レジデンシャル(PRI)が0.722、東京グローストリートが1になっている。

   理論上は、こうした投資法人は「買い」だから、プロスペクト・アセット・マネジメントが「買い」に走ってもおかしくはない。しかし買いが進めば、導管性要件からはずれてコストアップとなり分配金が減るので、投資家にとってメリットはない。

   REITアナリストの山崎成人氏は、「そもそもREITの合併は、基本的には株価の低いREITの救済でしかありません。株価の高いREITの、株価の低いREITへの関心も低くなっていますし、株価の高いREITが株価の低いREITを合併しようとすれば、株価の高いREITの投資家が利益を損なうと大反対します」と説明する。つまり、REITの合併は株価の低い銘柄同士でしか起こらず、いわば「生き残り策」という面が強い。

   山崎氏によると、REITの株価は2年ほど前から二極化傾向にあるという。サブプライム問題の影響で、それがより鮮明になってきたといえるが、「銘柄淘汰の一環と考える必要があるし、その意味ではREIT市場の評価が正常に動いているといえる」(山崎氏)という。

   山崎氏は「日本のREITの仕組みでは、資産運用会社の合併になります。それらは金融庁の認可業者でもあり、現状では無理ではないでしょうか」と話している。

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