次は銀行の買収? 上場米シティにおびえる邦銀

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   世界有数の金融グループである米国のシティグループ・インクが2007年11月5日、東京証券取引所市場第1部(外国株)に上場した。シティグループは上場前日の4日に、チャールズ・プリンス会長兼CEOが低所得者向け(サブプライム)住宅ローンの焦げ付き問題の責任をとって辞任し、後任の会長にロバート・ルービン元財務長官が就任することを発表していた。邦銀はサブプライム問題に揺れるシティの上場をどうみているのか。

富裕層を中心とする個人分野の強化に積極的

シティグループは「富裕層取引」を展開するという
シティグループは「富裕層取引」を展開するという

   初値は4580円で、前週(2日)のニューヨーク証券取引所のシティ株の終値(37.73ドル)に5日の為替相場で換算した基準値(4330円)を250円上回った。東証への上場について、シティグループ・ジャパン・ホールディングスのダグラス・ピーターソンCEOは、「日本のシティにとっての節目になる」とコメントした。

   シティは今年、持ち株会社を設立し日興コーディアル証券を子会社化。7月にはシティ本体傘下のシティバンク銀行を現地法人化するなど、日本での富裕層を中心とする個人分野での事業基盤を整備・強化に積極的に取り組んでいた。08年1月をメドに、「三角合併」の手法を使って、日興コーディアル証券を完全子会社化する予定にもなっている。

   しかし、11月6日付の日本経済新聞などは、サブプライム問題によるシティ本体の損失が広がる可能性もあって、シティ株の下落が「三角合併」による日興コーディアル証券の完全子会社化を妨げる可能性があると報じている。シティの株価が下がれば、シティ株が下がると、株式交換による買収もむずかしくなり、それによって強気だったシティの日本戦略が後退するとみている。

   日本で積極的な展開をみせるシティグループだが、他の欧米の金融機関と同様にサブプライムローン問題への影響は小さくない。この問題で経営トップが辞任するのは、メリルリンチ証券のスタンレー・オニールCEOに続き2人目となった。カナダの大手証券CIBCではシティの投資判断の基準を引き下げていて、それをきっかけに11月1日のニューヨーク市場に上場する金融株は総じて下落した。

   その影響は日本のメガバンクにも波及。シティが上場した5日の東京市場の銀行株は欧米の金融株の下落を受けてメガバンクを中心に売りが先行。その傾向は地銀株にも影響していた。

邦銀と同じやり方で日本で勝負しようとしている

   邦銀は欧米の銀行ほどの影響はないとされるが、銀行株は乱高下している。そもそも、銀行セクターは金融不安から脱したものの、本業である融資での収益が見込めなくなっている不景気業種。どの銀行も手数料収入等に注力する、収益構造の転換に取り組んでいるところで、「(収益が)すばらしく伸びるわけはないし、現状維持に懸命な業種」(証券関係者)という。万全な経営とは言いがたいようだ。

   そんな日本の銀行界に、シティが強気で展開しようとしているのは「富裕層取引」だ。いわゆる資産運用分野は、「まだまだ未開拓で、これから」(メガバンク関係者)という。もともとシティは「CitiBank」の看板を掲げ、外銀のなかでも個人向けのリテール業務には定評がある。前出のメガバンクの関係者は「東証への上場もそうだが、邦銀は『eセービング』というネット商品を投入してきたことのほうが嫌な感じではないか」と話す。同氏によると、シティバンク銀行は、顧客からATM等の利用手数料を取らない代わりに、預金残高に応じて口座維持手数料を取っていた。この商品はそれをやめてしまった。「邦銀と同じやり方で勝負しようという現れ」とみていて、日本への「本気度はかなりのもの」という。

   ある大手地銀の幹部も、「日興コーディアル証券との三角合併が成功すれば、必ず同じことを銀行でやってくる」とみている。「地道な営業展開では時間がかかってしかたがないだろうから、次は(銀行の)買収だ」とし、「やはり脅威だ」と話す。

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