ヤフー・ニュース 川邊健太郎氏インタビュー(下)
詳しく知るために長文が読みたい ネットニュース読者の新潮流

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   ネットニュースの競争が激しくなる中で、巨人「ヤフー・ニュース」はどこに向かおうとしているのか。ユーザーは何を欲しているのか。責任者の川邊健太郎氏に聞いた。

ユーザーは「もっと情報が欲しい」

川邊氏は、ヤフーが独自の取材チームを持つ可能性を完全否定した
川邊氏は、ヤフーが独自の取材チームを持つ可能性を完全否定した

――海外では特にそうですが、新聞を読む人が少なくなっています。全員がネットのニュースを読む時代が来る、なんて予測する人もいます。

川邊 新聞とネットニュースは、時系列というか文脈が違います。新聞は1日単位に情報がまとまっている。ヤフー・ニュースはその瞬間、瞬間の話題ですから、新聞に取って代わるのかというと、ちょっと違うと思います。だから、ヤフー・ニュースが新聞っぽくやって、新聞のシェアを奪うというのも考えにくいですね。

――よく言われるのは、ネットニュースは情報を「消費」するということです。

川邊 ネットユーザーは、新聞の詳細な記事の中身はちょっと置いといて、まず「見出し」に惹かれます。街を歩けば巨大ビジョンにニュースが流れ、新幹線や電車内でもニュースのヘッドラインが流れる。携帯電話にもヘッドラインが流れる。これはメディア環境が変わったこととも関連していて、「見出し」は従来、新聞の機能でした。現在は新聞を読まなくてもヘッドラインは入ってくる、ということなんです。詳しく知りたければ新聞を読むわけですが、ヤフー・ニュースもヘッドラインの内容を深く知りたい、というところに突き刺さればいいかな、と思うんですが。先日もお客様のアンケート結果を見たら、あれだけ努力して情報を集めているのに「もっと情報が欲しい」って言うんですよね。つまり、ヤフー・ニュースの膨大な情報を全部ストックしているとすれば、明らかに溢れてしまう。自分の中でもフローしている。それでも、ということなのだから、今までと違う機能を求めている、のかもしれません。

自前のメディアを持つことは考えられない

――新聞とは違う機能を求めている?

川邊 最近までヤフー・ニュースでは、新聞記事をそのまま掲載するのではなく、新聞社さんがネット用に短くしたものを掲載していたんです。でも、長いものも読まれると思います。実際にヤフー・ニュースでも長いもの、本格的なものがどんどん増えていますし、お客からも「どんどん長くしてくれよ」みたいなニーズが出ている。

――そういえば、ヤフー・ニュースに橋下弁護士の出馬会見の一問一答が相当な長文で掲載されていました。思わず全部読んでしまいました。

川邊 この関連で言うと、最初に衝撃を受けたのが畠山鈴香被告の裁判の冒頭陳述です。要旨がかなりの長文で配信されて来ました。新聞記者に言わせると「あんなもの記事じゃない」だろうし、我々も「こんなの読むんかね?」だったんです。ところが読まれたんですよ。詳しく知りたいために長文を読む、というニーズがあったわけです。 一つのネタに対し、短い記事から始まって、時系列の変化とともにだんだん詳しい記事になる。字数から言って新聞に掲載するのは無理。でも、ネットでは読まれるかもしれない。そのあたりに配信側も気付いたんだと思います。

――ニュースに対していろいろノウハウがあるわけですから、かつて「ライブドア」がやったように、独自の取材チームを持つことは考えていないのですか。

川邊 ほとんど考えられないですよ(笑い)。実も蓋もない話ですけど、お金がかかりますからね。「コンテンツアグリエーター」として、売り上げと利益を上げる。そう株主にも話していますし、そうしたした利益構造を崩してまで何かをする必要があるのか、ということですね。だからこれからも、お客様に興味を持ってもらえるあらゆる情報を貪欲に集めてきて、ソーシャルメディア化を目指していきたいと考えています。

川邊健太郎プロフィール

1974年生まれ 東京都出身
1996年インターネットベンチャー、電脳隊を設立
2000年合併に伴いヤフー株式会社入社、以後Y!モバイルのプロデューサーとなる
2007年1月メディア事業部ニュースユニットの責任者となる
現在は同社メディア事業部企画部プロデュース1ニュースサービスシニアプロデューサ

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