「奈良遷都祭」キャラ作者 批判メール対応に「感動した」

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   「かわいくない」「気持ち悪い」といった批判が出ている奈良県「平城遷都1300年祭」のマスコットキャラクター。作者で東京藝術大学大学院教授の籔内佐斗司氏がこうした批判に応えるメッセージを自分のホームページ上で公開した。意外なことに、様々な批判メールに同氏が丁寧な対応を取ったため「感動した」「応援したくなる」といった声がインターネット上で相次いでいる。

批判メールとそれへの返信をQ&A形式で公開

奈良のご当地キャラ巡り、批判を受けた作者がメッセージ
奈良のご当地キャラ巡り、批判を受けた作者がメッセージ

   「平城遷都1300年祭」は、奈良県が県内各地で2010年の1年間を通して行うイベント事業。マスコットキャラクターの「愛称」を2008年2月12日~3月12日まで募集、3月7日までに平城遷都1300年祭事業協会に7300件の応募があった。その一方で、デザインについて「かわいくない」「撤回しろ」といった批判も1000件寄せられており、賛否両論の議論を呼んでいる。

   平城遷都1300年祭事業協会によれば、このマスコットキャラクターは、専門家から募った21案のなかから選出されたもので、奈良を象徴する「鹿」の角を頭に生やした童子をイメージしている。しかし、「奈良を象徴するマスコットキャラクターとしてふさわしくない」などとして白紙撤回を求める運動もネット上で起こっている。

   こうした中、このマスコットキャラクターをデザインした東京藝術大学大学院教授で彫刻家の籔内佐斗司氏は2008年3月6日、自身のホームページを更新し、次のように述べている。

「私のデザインによる平城遷都1300年祭マスコットキャラクターへ、毎日多くの方々からメールを頂いております。その中から、ご批判や反対意見を中心にしたメールへの回答をご紹介させて頂きたいと思います」

   そして、Q&A形式でこれまで藪内氏に寄せられた批判メールとそれへの返信を一部公開している。次のような内容だ。

   例えば「センス無いわ。さっさと廃業したら?あんたの書いたキモイマスコットの評価を知ると良い」というメールについて、藪内氏は「いますこし、冷静に見守って頂けませんでしょうか?」などと返信。また、「キャラクターはあまりに酷くてガッカリしています。中国人が書いたインチキキャラクターのよう・・・」という批判については、

「私が制作しましたキャラクターデザインについて、ご不快の念をお持ちとのことで、残念に思います」

と述べ、「私の奈良への恩返しとオマージュを込めたつもり」と説明した上で、

「それがすべての方に伝わらなかったのは、残念なことですが、アートワークの評価としてはやむをえないことと思います。今後の成り行きを、もうすこし見守って頂けませんか?」

と返信した。

   また、「仏教的に不適切」だとする意見にも、このマスコットキャラクターの経緯や背景についても詳しく説明し、理解を求めようとしている。なかには誹謗中傷めいたメールも紹介されているが、「ご意見はご意見として承りましたが、私としては、お答えする言葉が見つかりません。あしからずご容赦ください」などと返信したようだ。

「作者がんばれって応援したくなる」「読んでて目頭が熱くなる」

   こうした藪内氏の対応について、ネット上では大きな話題になっている。

   はてなブックマークでは400件以上のブックマークがつき、

「作品の好き嫌いはともかく、作者の丁寧な態度、対応をネット民は見習うべきだ」
「これはすごい。藪内さんの適切な対応と真摯な姿勢に感動した」
「自分にはこんな冷静な対応は出来ない、藪内氏の立場を想像するだけでキーボード打つ手が震えてきた」
「作者がんばれって応援したくなる」
「読んでて目頭が熱くなる・・・」
「作家のクレームに対する返事:真摯なコメントで泣けてくる」

と藪内氏の対応を評価する意見が相次いでいる。

   また、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「mixi(ミクシィ)」で「マスコット白紙撤回」を求めているコミュニティでも、この対応を評価するコメントがちらほら出てきた。

   平城遷都1300年祭事業協会の杉田憲英総務部長はJ-CASTニュースに対し、「本来は我々が矢面に立つべきで、取材対応などはこちらがしたいと提案したが、藪内さんは自分で伝えたいとテレビやメールにも対応していただいた」と打ち明ける。

「このキャラクターについてのご批判は甘んじて受けたいと思いますが、作者に対する誹謗中傷があるのは残念に思っています。(藪内氏の対応で)ネット上の心ある方に思いが伝わったのは良かったことだと思っています」

   同協会では、「好みにあわないという批判は受け止めたい」としながらも、7000件を超える「愛称」の応募について「非常に重く受け止めている」として、マスコットキャラクターに対しての理解を求めたいとの考えだ。

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