パイオニアがプラズマパネル撤退 自前生産日立は維持できるか?

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   パイオニアはプラズマテレビ用のパネル生産から撤退する。プラズマ開発の先駆けで技術力にも定評があったが、競争激化で販売が低迷し、自前生産を断念した。国内の薄型テレビのパネル生産はプラズマ世界最大手の松下電器産業と液晶国内最大手のシャープを中心とした2陣営に事実上集約される。

08年3月期連結決算、150億円の赤字に大幅下方修正

パイオニアはプラズマパネルの自前生産を断念
パイオニアはプラズマパネルの自前生産を断念

   パイオニアの須藤民彦社長は「パネルのコスト競争力を維持するのは難しい」と説明した。次の新製品向けパネルで生産を終え、今後は松下とパネルを共同開発し、生産は松下に委託する方向で交渉。他方、シャープと資本提携し、シャープからパネルを調達して、液晶テレビに参入する。プラズマと液晶の組み立てメーカーに徹し、テレビ事業の再建を目指す戦略だ。

   パイオニアは1997年に大画面プラズマテレビを世界で初めて発売した。08年1月の米家電見本市では、50型の大画面では世界最薄の9ミリで、業界初の「完全な黒」も実現したプラズマを出展した。画面の黒が本来の黒に近ければ近いほど正確な色が再現できるとされ、優れた技術力を改めてアピールした。

   しかし、経営規模で勝る松下や韓国LG電子の販売攻勢に太刀打ちできず、パイオニアの2007年のプラズマ世界シェアは5位に沈んだ。07年度にはプラズマ72万台の出荷を計画していたが、48万台に下方修正していた。

   急成長する液晶に比べ、プラズマは参入企業が少なく、パイオニアはパネルの販売先も確保できなかった。生産撤退で08年3月期連結決算の最終(当期)損益予想を従来の60億円の黒字から150億円の赤字に大幅下方修正した。最終赤字は4年連続になる。

「プラズマパネル撤退は社内で議論していない」

   パネルの生産ラインは、高画質化や大画面化に対応するため、数年ごとに刷新する必要がある。薄型テレビの価格が下落する中、投資負担は重荷で生産の見直しが相次いでいる。液晶パネルでは、東芝はシャープから、日立製作所は松下からの調達に転換し、ソニーもシャープとの共同生産に踏み切った。

   パイオニアの生産撤退で、生産集約の波は液晶からプラズマにも及び、国内でプラズマパネルを生産するのは松下のほか日立だけになる。日立はテレビ事業が振るわず、08年3月期連結決算は700億円の最終赤字に陥る見通し。日立は「中国のテレビメーカーにプラズマパネルを納入する話が進んでいる」とパネルの販売先の確保に努めていることを明らかにし、「プラズマパネルの撤退は社内で議論していない」と強調する。

   だが、ただでさえプラズマ市場は液晶に押されている。その中で松下は巨額投資でパネル工場を建設し、コスト削減に強力に取り組んでいる。日立がプラズマの自前生産を維持できるかどうか疑問視する声も根強い。

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