2024年 4月 17日 (水)

証拠得るため「窃盗」までする グリーンピース手法

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グリーンピースは違法性を否定

   これに対し、グリーンピースでは、持ち出した1箱は、土産ではなく、乗組員が横領したものだと主張している。担当部長は、その理由として、「お土産や販売用なら、冷凍されてクール宅急便で送られます。今回のは、そうではなく、常温の塩漬け状態になっています」と説明。「鯨肉は横流しで転売しているという証言も得ています」と話している。そして、グリーンピースでは5月15日、記者会見して、この鯨肉を証拠品として示し、東京地検に業務上横領罪で告発した。

   日本鯨類研究所などでは、グリーンピースの主張に反論。「段ボール箱に入っていた鯨肉は、土産で渡したものであって、横領とは違います。また、横流しして売っていたという事実もありません。狭い船ですから、何百キロも隠すようなことは物理的に無理だからです」と話している。

   グリーンピースが乗組員の鯨肉を持ち出したことについては、「盗み出したとしか思えません。『証拠品』と称して記者会見で高々と盗品を掲げるセンスは理解できない」と反発している。乗組員がグリーンピースのメンバーを窃盗罪で告発するかどうかについては、「まだ聞いていませんが、やる方向で検討していると思います」としている。

   グリーンピースの証拠収集の手法は、専門家から見てどうなのか。

   刑法に詳しい日大大学院法務研究科の板倉宏教授は、「鯨肉を持ち出したのは、窃盗に当たると思います」と話す。グリーンピースが犯罪の証拠品になると主張していることについては、「証拠能力はあります。ただ、証拠を得るために窃盗までするのは、正当性がなく認められるものではありません」と指摘している。

   記者会見で鯨肉持ち出しを認めたグリーンピースでは、「乗組員の業務上横領を示す物的な証拠を確保するため、仕方がなく必要なことでした。ですから、私たちは、盗みだとは思っていませんし、違法性はないと考えています」と主張している。

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