編集長からの手紙
大企業役員が叱った「サービスタクシーはみっともない」

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   個人タクシーから冷えたビールなど「ちゃちいサービス」を受けていた役人の話は、みっともない話だ。

   霞が関の官庁街に限らず、深夜に遠距離の上客を期待してタクシーが行列しているところは東京のあちこちにある。ちょっと古い話だが、友人が某大企業の近くに並んでいるタクシーに乗って湘南の自宅へ帰った。降りるときに「では」といって運転手が2000円を差し出した。

   「これは?」と聞くと、いつもあそこから乗る客にはあげているのだという。個人タクシーでなくても、遠距離客は歩合稼ぎにはありがたい。そのタクシーが「あそこ」という列は、その会社の前に並んでいるタクシーの列、これが本物の列で、そこからちょっと離れた場所にあった。会社のチケットで帰宅する遠距離の社員の間で、知る人ぞ知る場所だった。

   後日、友人が教えてくれた割戻しの列を探してみたが、見当たらない。本物の列からタクシーに乗って運転手に聞いてみた。

   「ああ、あれね。もう、ないんだよ。ある運転手が客にお金を出したら、それが役員だったんだね。こりゃなんだ、みっともない、と怒って、翌日からなくなったよ」

   役員のいうとおり、みっともない。そんな会社だという評判が立っては堪らない。役人がサービスを受けている居酒屋タクシーも、そういう話ではないのかな。

発行人(株式会社ジェイ・キャスト 代表取締役)
蜷川真夫

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