不況下でのインフレの進行 株価はどこまで下がるのか

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   東京株式市場はこのところ下落を続けている。2008年7月17日の日経平均株価は、前日比127円15銭高の1万2887円95銭で取引を終えたものの、1万3000円を割り込んだまま。下落に、いったんはストップがかかったが、根本的な原因が取り除かれたわけではない。米国金融市場の混乱が招いた世界的な株価下落。景気減速に物価の上昇。日本はスダグフレーション(不況下でのインフレ)に陥ったのか。

株価1万1000円まで下がる?

株価はどこまで下がるのか(写真はイメージ)
株価はどこまで下がるのか(写真はイメージ)

   7月16日の日経平均株価の終値は1万2760円80銭と4営業日ぶりに、わずかに反発した。とはいえ、現状の株価低迷は、今春に一時沈静化したとみられていた米国の金融不安が再燃したことと、世界的な資源高や新興国を中心とした相次ぐ利上げが背景になっていて、第一生命経済研究所・嶌峰義清主任エコノミストは「年後半から来年にかけて、景気はさらに悪くなるとの見方は強まっている」といい、平均株価は「1万1000円程度にまで下がる」とみている。

   サブプライム問題で傷ついたファニーメイ(米連邦住宅抵当公社)とフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の支援に、米国政府が公的資金の注入を検討することが伝えられたにもかかわらず、7月15日の株式市場はほとんど反応せず、続落。さらには、経営破綻したカリフォルニア州を拠点とする住宅金融大手のインディマック・バンクコープで、取り付け騒ぎが起こったことが伝わり、米国内の混乱ぶりが強調されてしまった。

   もっとも、春ごろの沈静化ムードは米国金融機関の損失拡大に歯止めがかかると、市場が勝手に盛り上がったこともあった。

   「公的資金の投入」と聞くと、10年前の日本の金融危機が思い起こされるが、当時の都市銀行に公的資金が資本注入されたのは、1992年の「宮沢発言」(宮沢喜一蔵相が公的資金の注入を提起した)から5年を要した。それに比べれば、米国が打ち出す対策のテンポは速い。それが評価されないのは、実現にはなお時間がかかるのと、「もはや金融機関の救済では立ち行かない事態に陥っている」と見る向きがあるからだ。

「もはや財政出動しかない」?

   嶌峰氏は「米国経済の悪化は、他国の輸出を通じて世界経済の悪化に繋がるので、10年前の日本とは比較できないほどの影響をもつ。しかし、それ以上に資源高の影響は大きく、つまり、たとえサブプライム問題がなかったとしても、資源高によって世界経済は悪化の傾向をたどってきた」という。少なくとも、10年前の日本の金融危機ではこうした複合的な要因はなかった。

   たしかに中国やアジアの国々では、原油高や資源価格の上昇を背景にして起こったインフレが加速することでの景気悪化と、利上げによる金融の引き締めが原因で、株価が下落する傾向にある。

   日本でも株価はさえず、景気後退が鮮明になる一方で物価が上昇。いよいよスダグフレーションが現実味を帯びてきた。日本銀行の白川方明総裁は、去る5月27日の参院財政金融委員会で「日本がスダグフレーションに陥るおそれがある」との認識を示したものの、7月15日の金融政策決定会合後の記者会見では「その局面ではない」ときっぱり否定した。

   しかし、嶌峰氏は「インフレ率は低いものの、スダグフレーションとみていい」と言い切る。

   スダグフレーションとは、景気が停滞している状況下で物価の上昇(インフレ)が起こる現象をいう。原油価格の高騰で起こった1970年代のオイルショックがそれにあたり、当時は多くの先進国がスダグフレーションに見舞われた。ちなみに1974年当時の蔵相は福田赳夫、いまの福田康夫首相の父で、ガソリン税などの暫定税率を盛り込んだ租税特別措置法で乗り切ろうとした。

   企業の財務体質は健全なのに設備投資への意欲が薄く、長期金利は上がらない。さらに株式市場が低迷する状態では、金融政策も手の打ちようがない。野村総合研究所チーフエコノミストのリチャード・クー氏は、「もはや財政出動しかない」と指摘する。

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