植草元教授「セクハラ癖はあった」 裁判所が認定した「過去」の事実

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   電車内で女子高生に痴漢をしたとして東京都迷惑防止条例の罪に問われている植草一秀・元早稲田大学大学院教授(47) =1・2審で実刑、上告中=が、「サンデー毎日」の記事で名誉を傷つけられたとして訴訟を起こし、勝訴した。ただ判決では「セクハラ癖はあった」と認定。「性的な嫌がらせにより人間性を傷つける言動に及ぶ傾向があった」と断じている。

毎日新聞側に33万円の支払いを命じる

   植草元教授の名誉を傷つけたとされたのは、毎日新聞社が発行する「サンデー毎日」2004年5月2日号に掲載された「女子高生のスカートの中をのぞいて御用 『不当逮捕』を主張する植草一秀センセイの『天国から地獄』」と題する記事。04年4月、植草元教授が品川駅のエスカレーターで女子高校生のスカートの中を手鏡で覗こうとして逮捕されたことを報じたものだ(この事件は、05年3月23日に東京地裁で「罰金50万円、手鏡1枚没収」(求刑懲役4カ月、手鏡1 枚没収)の判決が言い渡され、植草元教授側は「冤罪」と主張したものの控訴を断念。判決は確定している)。

   植草元教授は、記事の内容で名誉を傷つけられたとして、07年4月、1100万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴。主に、記事中の以下の部分が問題とされた。

「親交のあるエコノミストが言う。『セクハラ癖があることは、業界では有名です』」

   記事中の「業界」は、事件当時、植草元教授がエコノミストとして活躍していた業界、つまり金融業界を指すものとみられるが、植草元教授側は

「属する業界において有名になるほど、セクハラ癖の程度が著しく、周囲からそのような評価を受けている人物であるとの印象を与える」

と主張。一方の毎日新聞側は

「業界内に、セクハラ癖を知りうる人が多く存在したことを示すものに過ぎない」

と反論したが、「業界では有名」という部分が立証されなかったとされ、植草元教授側の言い分が認められた。その結果、08年9月8日に言い渡された判決では、毎日新聞側に33万円の支払いを命じ、1審は植草元教授側の勝訴という形で決着した。

「性的な嫌がらせにより人間性を傷つける言動に及ぶ傾向があった」

   この判決で注目されるのは、「セクハラ癖」が事実だと認定されたことだ。判決文では、

「原告(編注: 植草元教授)は、16年事件(編注: 前出の04年4月の事件)を起こす以前にも、平成10年6月、電車内において女性の両膝をさわるなどしたという事実(10年事件)により迷惑防止条例違反被告事件より罰金5万円に処せられていることから(乙5)( 編注: 証拠資料の番号)、原告は、性的な嫌がらせにより人間性を傷つける言動に及ぶ傾向があったと認められる。したがって、原告にセクハラ癖があるとの事実は真実であると認められる」

と、植草元教授の前科から、「セクハラ癖があった」と認定している。判決では「セクハラ癖」の具体的な内容は明らかにされていない。だが、判決では、「前科」の根拠として、毎日新聞側が証拠として提出した、04年の事件の判決文を採用。04年の事件の判決文では、このように植草元教授を断罪している。

「被告人(編注: 植草元教授)には、平成10年6月に、電車内において女性の両膝をさわるなどしたという事実により罰金5万円に処せられた前科があることからしても、この種事犯に対する規範意識の低下は明らかである」

   この判決を受けて、植草元教授は、「セクハラ癖」の解釈に不満があるとしながらも、

「基本的な主要部分で私の主張が認められており、妥当な判断が示された」

とのコメントを発表。一方の毎日新聞側は、判決を不服として控訴の構えだ。

   今回の裁判では、植草元教授側の弁護士は6人なのに対し、毎日新聞側は4人。原告・被告ともに、ある程度力を入れた裁判だということが伺えるが、この「ガチンコ勝負」、「延長戦」に突入するのが確実な情勢だ。

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