団塊世代が大量退職 先生が足りなくなる!

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   東京学芸大学が教員志望の学生向けに、1人あたり約500万円を支援する奨学制度を導入する。この背景には、教員になる学生を増やしたいという同大の狙いがある。昔と違って、都心部を中心に、いまでは深刻な教員の人材難が目立つ。学芸大もそうした動きに対応したかたちだ。

東京学芸大学4年間で総額500万円を支給

学芸大は約500万円の奨学制度を導入して教員志望者を募る(学芸大HPより)
学芸大は約500万円の奨学制度を導入して教員志望者を募る(学芸大HPより)

   東京学芸大学は2008年9月11日、1人当たり4年間で総額500万円を支給する学生支援制度を導入すると発表した。家庭の年収が300万円以下であることなどが条件で、入学料や授業料約240万円を全額免除するほか、年間40万円(4年間で計160万円)の奨学金を貸与。卒業後に教職に就けば奨学金の返還は免除する。このほかにも、学生寮へ優先的に入寮できるようにするほか、ノートPCも4年間無料で貸与する。支援対象者は、同大の教員養成課程に所属する学生で、1学年10名以内だが、奨学制度の額としては「破格」だ。

   文部科学省国立大学法人支援課もJ-CASTニュースに対し、

「学部の段階でこれだけの額の支援は、ほかに例がない。内容も授業料免除や寄宿料免除など諸々で、トータルで500万円ということとなれば、相当力を入れた取り組みだ」

と話す。

   学芸大学務部学生サービス課は、

「大学に行けるか行けないか悩んでいる学生に、『大学に行けますよ』とアナウンスし、結果的に教員になってもらいたい」

と今回の奨学制度導入の理由を説明する。

   同大では「都市部での教員需要の増大」を受け、2010年に組織改革を予定している。小学校の教員を中心に同大卒の教員採用者を増やすためにも、今回の奨学制度が「教員養成の拡大と質の向上につながれば」(同大同課)という意図があるようだ。

   かつて教員採用といえば、倍率でいえば10倍を超える「難関」だったが、現在では状況が変わってきた。文部科学省の統計によれば、教員採用試験の受験者を採用された教員数で割った「競争率」は、小学校の教職で、2000年で12.5倍だった。それが年々下がり、07年では4.3倍になっている。

特に小学校の教員は増やさなくてはいけない状況

   文科省教職員課はJ-CASTニュースに対し、

「大都市部を中心に大量退職者が多くなり、特に小学校の教員は増やさなくてはいけない状況。大学側へのニーズも高まっている」

と話す。

   東京都教育委員会によれば、都内の小・中学校の教員募集人数と採用者数が02年から増加傾向にあるという。「団塊世代の大量退職による人材不足」(同委員会)があるからだ。新宿教育委員会も「小学校の教員の退職者がこれからピークを迎える。新規採用での教員需要は高まっている」と話す。

   文科省教職員課は、

「教員需要が低い2000年頃は、教員養成課程の学生以外に学生を振り分ける大学が増ました。最近では逆に教員養成課程を増やす国立大学が多くなってきていると言えます」

と話している。

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