2024年 4月 18日 (木)

「指標など当てにならない」REIT 破たんするかどうかの分かれ目は?

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   東京証券取引所に上場する不動産投資信託(J-REIT)のパニック売りが止まらない。J-REITで初めて、ニューシティ・レジデンス投資法人(NCR)が破たんした2008年10月9日以降、市場は総崩れの様相で、「次」の破たんを探しはじめているような動きだ。不動産市場が悪化し、REITも苦戦を強いられていたが、突然の破たんに個人投資家の不信感は募るばかり。専門家の中には「指標など当てにならない」との声も。「生死の分かれ目」を見抜く手立てはないのか。

「パニック売り」が相次ぐ

   ニューシティ・レジデンス投資法人(NCR)の破たんで、REIT市場は大混乱している。NCRが破たんした翌日の10月10日のREIT市場は、東京グロースリート、ジャパン・シングルレジデンス、ジョイント・リート、ラサール・ジャパン、FCレジデンシャル、エルシーピー、ビ・ライフ、日本ホテルファンドの8銘柄の取引が成立しなかった。REITの指標となる東証リート指数(03年3月31日=1000)も前日比100.04ポイントマイナスの最安値734.10を記録した。

   その後も「パニック売り」が相次ぎ、どの銘柄も連日のように下落した。10月16日のJ-REIT株で前日比プラスだったのは42銘柄のうち、福岡リート(3.93%上昇、取引値42万3000円)とリプラス・レジデンシャル(0.23%上昇、8万7500円)の2銘柄だけ。半数以上が10%を超える値下がり率だった。

   17日、20日の株価はともに、42銘柄中26銘柄でなんとか上昇。17日の東証リート指数は、前日比32.46上がって781.51。週明けの20日は46.73上昇の828.24まで戻してきたが、株式市場と同様に乱高下を繰り返す市場に予断は許さない。

   ある証券マンは、「サブプライム以降、これまで危ない、危ないといわれていたREITの破たんが現実に起こり、『やっぱり』といった空気が一気に広がった」と肩を落とす。ただ、不動産市況が悪化している中でも所有不動産の賃貸収入が突然なくなってしまうことはないので、株価の値下がりほど財務内容は悪くないREITが少なくない。にもかかわらず、「市場のムードだけで売られている」(REITアナリストの山崎成人氏)という。

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