自動車業界で派遣社員首切り続出 トヨタに日産、マツダに中小まで

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   派遣社員などの非正規雇用者の大量リストラが始まった。トヨタ自動車に続いて日産自動車やマツダも、国内工場の減産体制に伴い大規模な人員削減に踏み切り、その対象には多くの派遣社員があてられている。国内はもとより、世界的な金融危機の影響で北米をはじめ、海外での自動車販売台数が伸びないことが背景にある。

大手から中小まで こぞってリストラ

   トヨタ自動車は、国内工場で働く期間従業員を2008年9月末までの半年間で約2割削減した。期間従業員の新規採用を凍結するなどで、3月時点で8800人体制だった月平均の雇用者数を、9月には約6800人体制にもってきた。国内販売台数の伸び悩みに加えて、成長を支えてきた海外、なかでも北米の販売台数の落ち込みが深刻化した。

   日産自動車は、車両の組み立てを担う栃木工場と九州工場で、11月から09年3月末までに派遣社員約780人を削減するという。栃木工場は、海外向けの「インフィニティ」の生産、九州工場はスポーツタイプのSUV「ムラーノ」などの大型車を生産するが、輸出低迷に伴い減産を決めていた。

   マツダは10月30日に第2四半期決算(累積)を発表。グローバル販売台数は前年比6%減の70万1000台だった。同日発表した業績予想の修正では、09年3月期連結営業利益が250億円減少の900億円、連結当期純利益は200億円減少して500億円に下方修正。国内生産を、下期7万3000台を削減する。減産対象は本社(広島)工場と防府工場だが、「人数は現在調整中」。ただ、その多くが派遣社員になることは間違いない。

2009年には数千人が首を切られる?

   自動車大手の工場が軒並み減産体制を敷くのだから、下請けの部品工場も当然のように人員削減に見舞われる。ジャスダックに上場する自動車部品メーカーの田中精密工業は、生産ラインに配置している非正規雇用社員72人を12月末までに削減する。同社は関連会社を含めて国内に9つの工場をもつ。グループ全体(海外を含む)で1139人の社員がいるが、このうち267人が非正規社員だという。

   トヨタの工場で働いていた、ある派遣社員は9月に契約期限が切れて解雇された。埼玉県からの出稼ぎで独身寮に住んでいたが、解雇と同時にそこも追われた。そのまま埼玉に帰るという選択肢もあったが、加入していた全トヨタ労働組合(ATU)を頼りに愛知県で、いまも仕事を探している。住まいもなく、友人宅を転々とする毎日だ。

   工場に派遣される社員には、こうした住み込み派遣が少なくない。短い者で3か月から半年。長くても2年11か月の雇用期間だ。ATUの若月忠夫執行委員長は「有期雇用者は苦労せずに首を切れる。(米国発の金融危機の影響で)景気が急速に悪化したことで一気に整理された感じ」と話す。

   前出の若月委員長は言う。「じつは2009年問題があるんです」。それは来春、景気のいいときに、雇用期間が最長2年11か月の契約を交わしている派遣社員が一斉に契約切れを迎えるのだ。その人数も「数千人に及ぶはず」という。景気が回復しないと、それらの派遣社員もまた路頭に迷うことになる。

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