2024年 4月 19日 (金)

梅田望夫、はてブ「バカ多い」 賛否両論殺到してブログ炎上

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   「ウェブ進化論」で知られる梅田望夫さんがネット上で、はてなブックマークのコメントに「バカなものが多い」と発言して騒ぎになっている。ブログに書いた書評に対し、本も読まずに寄せるコメントが多いと怒ったのだ。梅田さんは、はてな取締役の立場を離れての発言だとしている。

「本を読まずに、批判コメント」に怒る

トゥイッターの梅田望夫さん発言
トゥイッターの梅田望夫さん発言

   これがウェブ界のスターの影響力なのだろうか。

   はてな取締役の梅田望夫さんは2008年11月7日、自社ブログのはてなダイアリーの日記に書評を書いた。それは、作家の水村美苗さんが筑摩書房から同月5日に出版した評論「日本語が亡びるとき」についてだ。その中で、梅田さんが「すべての日本人が読むべき本だと思う」と絶賛すると、自社のはてなブックマークの利用が殺到。それが震源になってか、水村さんの本は8日、アマゾンの売り上げランキングでなんと和書1位に躍り出たのだ。

   日記で梅田さんは、これからの日本人は英語の時代を生きることになるという著者の主張を紹介。かつてのラテン語のように英語が書き言葉としての普遍語になると言っているとして、「放っておけば日本語は、『話し言葉』としては残っても、叡智を刻む『書き言葉』としてはその輝きを失っていくのではないか」と問いかけた。そして、「この本にこめられた、日本語を愛する水村美苗の『心の叫び』が、できるだけ多くの日本人に届くことを切に願う」と結んでいる。

   このエントリーに対し、はてブのコメントには、本への関心の声が寄せられる一方、懐疑的な見方も多数書き込まれた。「日本語で物を考えなくなったら、日本人が終了するだけですよ」「こういうの100年くらい前からいわれてるよねwww」「知的分野で相手にされなくてもよい人には関係ない」といったものだ。

   梅田さんは、こうしたコメントに切れたのか、つぶやきを投稿できるネットサービスのトゥイッターで8日午前、次のような怒りをぶつけた。

「はてな取締役であるという立場を離れて言う。はてぶのコメントには、バカなものが本当に多すぎる。本を紹介しているだけのエントリーに対して、どうして対象となっている本を読まずに、批判コメントや自分の意見を書く気が起きるのだろう。そこがまったく理解不明だ」

バカなものを投稿できる仕組みにしたのは、はてな自身?

   トゥイッターでの梅田望夫さん発言は、はてなブックマークでさらに注目を集めた。これまでに500ほどもブックマークされ、炎上状態になっている。はてなダイアリーの日記発言も、ほぼ同数だ。この反響に、梅田さんもトゥイッターで2008年11月8日夕、「なんだか騒がしくなっている様子。何を言ってくれてもいいんだけど、とにかく本を読んでからにしてほしいな」とぼやいている。

   ネット上では、発言に賛否両論がある。

   はてな匿名ダイアリーでは、ある利用者が9日の日記で、梅田さん発言を擁護。「レビューに対する批判を見て梅田氏は怒ったのではない。本の内容に対する、憶測で書かれた批判こそが、梅田さんを怒らせた。そこの所を読み違えている人が多いように感じられます」と書き込んだ。

   一方、同じ匿名ダイアリーでは10日、こんな批判も。ある利用者が「この梅田という人は、はてなブックマークがそんな知的なサービスだと思ってたんだろうか。いつの間にか2chと変わらん場所になってるんだけど」と疑問を投げかけたのだ。ブロガーには、はてブでコメントする人たちの一部を「ネットイナゴ」と蔑む向きもあり、こうした見方は依然根強いようだ。

   そもそも、はてなブックマークの仕組みに問題があるとの声もある。

   Web制作会社社長は、自らのブログ「ロケスタ社長日記」で9日、「バカなものを投稿できる仕組みにしたのは、はてなさんなんです。もしそれが嫌なら、削除ガイドラインを作って、全件の書き込み審査などをして、サイトに合わないものを取り除けばいいと思うのです」と指摘した。

   もっとも、はてなは、はてブを11月25日にリニューアルすることを発表しており、ネガティブコメント対策として、コメント表示、非表示の切り替えができるように改善したという。J-CASTニュースでは11日夕、梅田さん発言について同社に取材を申し込み、まだ回答は寄せられていない。

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