山本高広「キターッ!」に禁止令 モノマネ巡り法律はどう判定

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   お笑い芸人の山本高広さんが織田裕二さんのまねをして「キターッ!」と絶叫する芸をめぐり、波紋が広がっている。織田さんの事務所が、民放に「禁止令」を出したなどと相次いで報じられた一方、山本さんも「モノマネ封鎖できませんっ!!」と「応戦」。過去にはモノマネをめぐって訴訟が起きたケースもあるだけに、注目が集まっている。

人格権、肖像権、ひいて名誉を侵害?

   話題を呼んでいるのは、山本さんが「キターッ!」と叫ぶ芸。元々は織田さんが目薬のCMで使っていたフレーズだが、今となっては、山本さんの「代表作」とも呼べる存在だ。ところが、「本家」とも言える織田さん側は、これを快く思っていないようなのだ。例えば、2008年7月のドラマの制作発表会見で、織田さんは山本さんについて

「僕は笑えない。見ていると、心配になっちゃいますよ」

と、不満を漏らしている。

   さらに、最近になって事態が深刻化しているようなのだ。例えば「週刊現代」08年11月29日号では、織田さんの事務所から

「民放各局に『キターッ!』禁止令が通達されたのだという」

と報じている。「フラッシュ」12月9日号では、さらに詳細に「禁止令」の内容を報じている。同誌によると、織田さんの事務所が各局に送った文書は、

「今後貴局放送において、山本氏をはじめ織田の物真似をパフォーマンス内容とするタレントを使用した番組企画をする場合には(中略)当社の承諾を得ていただきますように、強く要望する次第です」
「山本氏の本件物真似は、織田の人格権、肖像権、ひいて名誉を侵害し違法な不法行為となる可能性が極めて高い行為であると言わざるを得ません」

と、かなり高圧的にも見える内容だ。

   両誌に対して、事務所側は「マネされる本人のイメージを尊重するようなルール作りをお願いしたもの」などと説明しているという。

「我が国では肖像権をめぐる論議が未成熟」

   一方の山本さんは、11月30日に川崎市内で開かれたDVD発売イベントで、織田さんが主演する映画のせりふ「レインボーブリッジ、封鎖できませんっ!」をもじって、「織田さんのモノマネ、封鎖できませんっ!」と宣言。

   「モノマネに対して目くじらを立てるのはいかがなものか」との世論がある一方、今回の発言が織田さん側を刺激するのは間違いなく、事態が「こじれる」可能性もありそうだ。

   過去の「モノマネ」をめぐって発生した問題をみていくと、92年には、歌手の矢沢永吉さんが、矢沢さんのモノマネをした人物が出演したCMをめぐって損害賠償を求める裁判を起こしている。矢沢さん側は、CMが「オリジナリティーに意図的にただ乗りしている」などと主張。広告主のパチンコ会社(北海道)とCM制作会社(東京都)に対して、3億円の損害賠償を求めた。被告側も「モノマネによる肖像権の侵害はない」などと争ったが、94年になって、被告側が原告側に300万円を支払う条件で和解している。和解条件としては、300万円の支払いの他には、(1)被告側は原告側に謝罪する(2)モノマネの際には、マネされる側の承諾を得た上で「そっくりさん」と明記する、など。この時の和解は

「我が国では肖像権をめぐる論議が未成熟。広告業界でも、肖像権使用の社会的規範が確立していない」

などとして、裁判所側から提案されたものだが、それから14年が経って状況は変化しており、事態がどのように推移するのか注目が集まりそうだ。

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