スピーチ1本400万円 米国の「演説原稿請負業」事情

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   米オバマ大統領の就任式での演説は、米国のみならず日本でも大いに注目を集めた。選挙期間中から「スピーチが上手い」として知られてきたオバマ大統領だが、その裏には、「スピーチライター」という専属スタッフの活躍があった。どの米政権にもスピーチライターはいるものだが、大統領の任期終了後も、意外な形で活躍しているスピーチライターもいるようなのだ。

オバマスピーチライターは20代後半から30代前半

   オバマ大統領の演説で注目されているのが、3人のスピーチライターだ。特に主任ライターのジョン・ファブローさんは27歳と若い。ファブローさんは大学卒業後、当時、大統領候補だったジョン・ケリー氏の陣営で選挙活動を行い、05年からはオバマ陣営でスピーチライターをしている。

   複数の米メディアが伝えるところによると、ファブローさんはオバマ大統領と一緒に野球観戦するなどする際に、オバマ大統領の話し方や特徴をメモ。「候補者の言葉で書く」技術を身につけたのだという。

   他のスピーチライター2名の年齢も、20代後半から30代前半で、非常に若いのが特徴だ。

   歴代政権を見ても、スピーチライターの活躍は非常に大きい。例えば、ブッシュ政権では、02年の一般教書演説で、テロ支援国家としてイラン・北朝鮮・リビアの3国を名指しして、「悪の枢軸」として非難。この「悪の枢軸」という言葉を生み出したとされるのも、スピーチライターのマイケル・ガーソン氏だ。ガーソン氏も、ブッシュ氏が大統領選を戦っている99年にブッシュ陣営に入り、7年間にわたってスピーチライターとして活躍してきた。

   さらに、その1代前のクリントン政権のスピーチライターは、異例の経歴をたどっている。クリントン元大統領と言えば、00年7月の九州・沖縄サミットの際、那覇空港から戦没者の慰霊碑「平和の礎(いしじ)」に直行し、炎天下で汗だくになりながら

「平和の礎は、日米双方の戦没者を追悼するもので、最も強い人類愛を示しています。沖縄の人々が、自ら進んでこの(米軍基地を受け入れる)役割を果たしてこられたわけではなく、日本にある米軍の50パーセント以上を受け入れていることを理解しています。(略)我々は、良き隣人としての責任を受け止めており、この責任を全うできないことなど米国として受け入れることはできません」

と述べ、日本国民に深い印象を与えたのは有名だ。

最高経営責任者のスピーチも依頼される

   このスピーチを書いたのは、スピーチライターのポール・オーズラック氏だ。オーズラック氏は01年、クリントン氏が大統領を退任したのと時期を同じくして、他の2人のスピーチライターとともに、「演説原稿請け負い会社」を立ち上げている。このベンチャー企業の社名は「ウエストウイング・ライターズ」。「ウエストウイング」とは、ホワイトハウスの事務棟のことを指す。

   同社のウェブサイトによると、業務範囲は多岐にわたり、基調講演などはもちろん、広告のキャッチコピーの作成や、企業の戦略立案なども請け負っているという。具体的な顧客名は明らかにされていないものの、国連総会や米議会、世界経済フォーラム(ダボス会議)といった「世界の大舞台」でリーダーが行った演説の作成に携わっているほか、ニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナルといった高級紙の記事を準備する過程にも関与したことがあるのだという。

   日経新聞が03年5月に伝えたところによると、同社が、ある米企業の最高経営責任者(CEO)のスピーチ1本を作成するのに対して支払われた経費は、4万ドル(当時は約460万円)。高額にも見える金額だが、スピーチの評判を聞いて「リピーター」になるCEOも少なくないのだという。

   ひるがえって日本企業を見ると、ソニーの安藤国威・元社長が

「井深さん(編注: 創業者の故・井深大氏)の海外出張にお供してスピーチライターをやっていた時代もあるんですよ。よく箱根(神奈川県)の別荘なんかに招かれて、スピーチにお互いに手を入れたりしてね。一介の若手社員が会長の書いたスピーチにどんどん手を入れて、それを認めてくれるんです」(日経ビジネス01年1月1日号)

と、自らの「スピーチライター経験」を明かした例はあるが、国内ではスピーチライターが職業になる日はまだまだ遠いようだ。

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