大不況が後押しした トヨタの大政奉還人事

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   トヨタ自動車は、豊田章男副社長(52)が社長に昇格する人事を発表した。章男氏は創業者である豊田喜一郎氏の孫で、豊田章一郎・名誉会長(83)の長男。創業家出身の社長就任はトヨタにとって14年ぶりとなる。しかし、トヨタは現在、世界的な景気後退による深刻な販売不振にあえいでおり、史上初の営業赤字転落が避けられない状況だ。章男氏は窮地の中でトヨタの適切なかじ取りができるか。内外から関心の目が集まっている。

「本当の経営手腕は未知数だ」との見方も

   「豊田姓に生まれたことは、私に選択肢があったわけではありません」。2009年1月20日の記者会見で「大政奉還」に対する質問が出ると、章男氏は予め用意した紙を読み上げた。章男氏のトップ就任は「なるべくしてなった人事」(トヨタ関係者)とはいえ、世襲批判に対しては相当に気を遣っている様子をうかがわせた。

   章男氏は、1956年、章一郎氏と旧財閥三井家出身の母の間に生まれた。慶応大卒業後、米国の大学で経営学修士(MBA)を取得し、84年に27歳でトヨタに入社。その後はスピード出世を重ね、05年からは副社長を務めている。

   従来から、現社長である渡辺捷昭氏の後任の座は確実とみられていたが、08年秋の米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻以降の世界的な金融危機で、トヨタは09年3月期に1500億円の大幅赤字に転落する見通しだ。このタイミングで章男氏が社長に就けば、「(章男氏に)傷がつく」(トヨタ関係者)と危惧する声も根強かった。

   また、章男氏に対しては、「豊田家やその取り巻きに守られて出世してきただけ」との指摘もある。「本当の経営手腕は未知数だ」(自動車業界関係者)との見方も少なくない。

創業家出身者なら大規模リストラもスムーズに進められる

   しかし、トヨタは厳しい経営環境に直面する中で、あえて「トヨタグループの旗」を掲げる道を選んだ。創業家出身者を頂点にすえることで、求心力や安心感の高まりに期待しようとの狙いとされる。創業家出身者なら、これまでの拡大路線を大胆に転換し、大規模なリストラも比較的スムーズに進めることができる、との読みもあるとみられる。

   ただ、世界的な自動車市場はかつてないほど悪化している。08年12月の米国の新車販売台数は前年同月比35.5%減の89万6124台と4カ月連続で100万台を割り込んでいる。市場回復の見通しはまったくたっていないのが現状で、「長ければ5年ぐらいは厳しい環境が続く」(業界関係者)との見方さえ少なくない。

   こうした中で就任する創業家出身の章男氏には、早急にトヨタの業績回復の道筋をつけ、着実に実績を積み上げていくことが求められる。それができなければ、世襲批判は高まり、トヨタに逆風が吹くきっかけにもなりかねない。

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