かんぽの宿売却問題 決着は4月以降の見通し

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   日本郵政の「かんぽの宿」のオリックスへの売却が、日本郵政グループの判断で一時凍結になる見通しになった。日本郵政グループの西川善文社長は2009年1月29日の会見で、「譲渡案をひとまず横に置き、原点に立ち戻って検討する」と述べ、契約を凍結する考えを表明した。西川社長は、会計士や不動産鑑定士、弁護士ら有識者でつくる第三者機関で検討する考えを明らかにしたが、オリックスへの契約を「白紙撤回はしない」と述べた。このため鳩山邦夫総務相は反発を強め、日本郵政に対して入札の経過などを報告するよう命じる方針だ。

解散・総選挙なら、かんぽの宿どころではなくなる?

   日本郵政関係者は、今回の西川社長の判断について、「このまま鳩山総務相と質問や回答をやり取りしても進展が期待できない。ひとまず、この問題をリセットする必要があった」と解説する。オリックスへの譲渡を白紙撤回するわけではないが、鳩山総務相との論争に一区切りをつけ、冷却期間を置いて仕切り直すのが目的という。

   第三者機関の設置と調査には時間をかけざるを得ないため、この問題の決着が年度をまたぐのは必至だ。4月以降となれば、予算成立後に麻生太郎首相が解散・総選挙に持ち込む可能性が高まり、鳩山総務相もかんぽの宿どころではなくなる――。日本郵政サイドに、そんなしたたかな読みがあってもおかしくない。総務大臣が交代した後、第三者機関の報告を受け、予定通りに売却を進めるとのシナリオだ。

   事実、西川社長は会見で「(オリックス不動産との契約に)疑いを持たれることは全くない」「鳩山氏にはなかなか理解してもらえないが、公明正大な手続きに従って取り組んできた。不正はないと断言できる」などと、何度も強調した。

「出来レースを認めるつもりはない」

   この点に鳩山総務相は敏感に反応した。鳩山総務相は09年1月29日夜、記者団に「白紙撤回ではなく、オリックスとの契約が生きているということがわかっただけ。私はまだ怒りに震え、納得していない」と発言。「国民の理解を得られない出来レースを認めるつもりはない」と、白紙撤回を求めた。

   鳩山総務相は日本郵政に23項目の質問状を送付し、日本郵政から回答を得たが、「読んでも全く何の説得力もない答えばかりが書いてあった」とし、入札の経過などを報告するよう命じる方針だ。

   かんぽの宿をめぐっては、旧日本郵政公社が民営化前の06~07年に自治体などに売却した15カ所のうち、鳥取県岩美町、鹿児島県指宿市の施設が、わずか1万円で売却されていた事実も発覚。今回のかんぽの宿の一括譲渡額約109億円についても、建設費は約2100億円、用地代は約300億円だったことも判明した。

   鳩山総務相は「国民のお金で2400億円かけて作ったものが、100億円なんて、そんなバカなことはない」と述べるなど、あくまで「出来レース」と断じ、メスを入れる考えだ。

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