まだ食べられるのに廃棄 「賞味期限」が生む壮大なロス

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   まだ食べられるのに売れ残ったり、業者が捨てたりしている食料品は、年間800万トンにものぼる。「賞味期限」や「販売期限」といった決まりや商習慣がロスに拍車をかけているのだ。食料自給率が39%と低く、多くを輸入に頼っている日本で、これだけロスが発生しているのは問題だ。

年間800万トンがまだ食べられるのに捨てられる

   農林水産省によると、食品製造業、卸業、小売業をあわせ、2006年4月1日~07年3月31日の1年間に廃棄された食料品は1135万トン。そのうち800万トンがまだ食べられるのに捨てられた「食品ロス」だ。

   その多くは売れ残った商品だが、それだけではなく「賞味期限」や「商慣行」がロスに拍車をかけている。

   「食品期限表示の設定のためのガイドライン」(05年2月厚生労働省・農林水産省)は、食品の賞味期限についてこう定めている。客観的な指標に基づき設定された期限に、食品の特性に応じて「1未満の係数」(安全係数)をかける。安全係数は製造業者によって異なる。

   全日本菓子協会が行った会員企業へのアンケート結果によると、0.6~0.7を採用していることが多い。つまり、まだまだ大丈夫なのに、期限が早く来てしまう仕組みになっているのだ。さらに、製造日から12か月を超える賞味期限はほとんど設定されていない。同協会の専務理事は、

「製品の質という面では1年もつが、(賞味期限を)半年にしています」

と明かす。

   その理由の一つは、賞味期限が短い方が回転率が上がり、効率的だと流通側が考えていること。一方で、賞味期限が短くなるほどメーカーに返品される率が高くなる。返品された商品の多くがまだ食べられるが、賞味期限をつけ直すことはできないので廃棄される。製造者にとっては迷惑な話だが、流通の力が強く断れないのだ実情だ。こんな理由もある。

「賞味期限が長いと、流通や消費者から添加物が入っているんじゃないか、という妙な誤解を招いてしまうということもあって、短くしています」

賞味期限3か月残っていても店頭に置けない

   賞味期限とは別に、流通業者は販売期限を設定している。製造日から賞味期限までの期間を、(1)製造業者から流通業者に納入されるまでの期間(2)流通業者による販売期間(3)消費者が購入して消費するまでの期間、という3つで3等分にするのが習わしだ。「3分の1ルール」と呼ばれている。

   製造日が2月1日で賞味期限が9か月間ある場合、納入期限が5月1日まで、販売期限が8月1日までとなる。賞味期限が3か月残っているにもかかわらず、店頭には置けなくなってしまう。農水省食品リサイクル室の担当者は、

「商品の特性に関係なく、製造、流通、消費者の持ち分を単純に3等分にしたもの。製造業者と流通が連携して商慣行を取り払い、売れるものは売っていく必要があります」

と話している。

   同省では08年8月から6回にわたり、食品関連業者による「食品ロスの削減に向けた検討会」を開いている。

   製造と流通の2者間で話し合いは進んでいるが、前出の全日本和菓子協会の専務理事は、こう訴える。

「賞味期限の偽装事件などで食の安全が一層求められるようになりつつあります。それ自体はいいことだと思いますが、問題なのは消費者が食べられるのか、食べられないのか、自分で見極められなくなっていることです。昔だったら、賞味期限を過ぎた豆腐をボールに水をはって保存し、毎日水を取り替えれば1週間は持つ、といったことは、家庭で普通に教わるものでした。ところが最近の消費者は賞味期限が絶対で、ちょっとでも過ぎれば捨ててしまう。消費者も含めた3者間で取り組むことが大事だと思います」

   ちなみに、農水省の調べによると、家庭から出る食品ロスは約1100万トン。食品関連事業者の800万よりも多い。

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