2024年 4月 17日 (水)

生保「変額保険」に急ブレーキ 「撤退」や品揃え見直し

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   変額保険の販売に急ブレーキがかかり、生命保険会社が商品の見直しを始めた。生保大手の一角、三井生命は2009年4月から、変額保険からの「撤退」を打ち出し、また三菱東京UFJ銀行は東京海上日動フィナンシャル生命の変額年金保険の販売をすでに停止している。死亡保険などの売れ行きが低調なだけに、「稼ぎ頭」として伸ばしてきた変額保険のマーケットは、世界的な株安で急激にしぼんでいる。

保険金の支払い準備が重くのしかかる

   三井生命は、変額年金保険と変額終身保険の取り扱いを休止する。変額保険は、2002年秋以降は銀行窓口でも買えるようになった、生保の「成長分野」。それが、リーマン・ショック以降の金融危機で多額の損失計上を負うことになった。変額保険の「撤退」表明は、生保大手では初めてだ。

   変額保険は、契約者から預かった保険料を「特別勘定」で運用して、その成績で受け取る保険金額が変わる商品なので、株価下落などによって元本割れが生じるリスクがある。生保は過去に運用で生じた損失を契約者に負わせて問題になったこともある。その反省もあって、現在普及しているタイプの変額保険は、最低限の保険金額を生保が保証するルールを設けている商品が多い。つまり、生保が損失を負うかたちになっている。

   そのため、生保は将来支払うべき保険金を積み立てている。責任準備金や価格変動準備金といわれるもので、変額保険の「元本保証」による積立金の負担が、生保経営に重く圧しかかってもいる。三井生命が08年4-12月期決算で1060億円の最終赤字を計上したのも、こうした変額保険の責任準備金の負担が足を引っ張ったとされる。

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