内定者に「転籍同意書」求める 「雇用確保」にやむをえない措置?

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   エンジニア派遣のシーテックが、2009年4月入社の新卒内定者全員に対して、関連会社への転籍を求める「転籍同意書」の提出を求めていたことが分かった。会社側は内定者の派遣先がなかった場合でも、雇用を確保するための措置で、状況次第で復帰もありうる、と説明している。ただ、職種が違ったり、待遇が変わったりする可能性があり、内定者にとって厳しい内容であることは間違いない。

経営状況によって順次復帰させる

   シーテックを傘下におさめるラディア・ホールディングス(旧グッドウィル・グループ)は09年3月2日、新たな「事業再構築」および「業務構造改革」を行うとして、シーテックおよび、傘下のテクノプロ・エンジニアリング、CSIの3社を対象に4000人の人員削減を行う予定だ、と発表している。「成長産業であった人材派遣業界がはじめて直面する危機的状況」において、「業界リーダーである当社グループを存続させ、優秀な社員を1人でも多く残す」ため、「取りうる唯一の選択であると信じております」と説明している。

   こうした状況下でシーテックが内定者に対して打ち出したのが「転籍」だ。

   ラディア・ホールディングスはJ-CASTニュースの取材に対し、「転籍同意書」は、新卒内定者の派遣ニーズがなかった場合に、内定者の雇用を確保・維持するための措置である、としている。エンジニアとしてではなく、同社傘下のプレミア・スタッフという一般事務・営業事務の人材派遣会社への転籍に同意する内容で、シーテックと職種は違うが、雇用を守るための緊急の対応で、転籍社員は経営状況によって順次シーテックへ復帰させる、とも説明、一時的な措置であることを強調する。また、新卒内定者の数や初任給などについては公開していないという。

「ただちに悪質、とはいえない部分がある」

「転籍同意書は全員に配っていますが、強制ではないし、同意が得られないから内定を辞退してもらう、内定切りの手段であるということは決してありません。現在はご理解をいただくため説明会や面談を行っている最中です」

としている。

   こうした「転籍」という方策に対して、「金銭補償が生じる内定取り消しを避けたとも受け取れる」との見方も出ている。

   厚生労働省・若年者雇用対策室は、

「一般的に同意を『強要』したり、『一方的』に行われていたりすれば問題で、労働基準監督署やハローワークの事実確認、指導の対象となる場合があります。ただ、双方が合意、納得した上で、ということであれば、それだけをもって悪質、とはいえない部分があります」

と話す。ただ、

「学生にとっては内定当初の条件が望ましいわけで、それを変えるということであれば、企業の誠意ある対応が必要だ」

としている。

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