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小向美奈子のストリップ出演 地裁禁止命令も劇場「やります」

   ストリップに出演する予定の元タレントの小向美奈子さん(24)が、前所属事務所の訴えで東京地裁から出演禁止命令が出ていたことが分かった。事務所側は覚せい剤事件後にしばらく自粛させたかったとも報じられているが、劇場側はあくまで出演させたい構えだ。

前事務所とは、ストリップなどに出ない同意書

サイトには、小向美奈子さんの紹介が
サイトには、小向美奈子さんの紹介が
「衝撃デビュー」

   ストリップ劇場としては老舗として知られる東京・浅草ロック座。そのホームページを見ると、小向美奈子さんの名前の下にこう見出しが出ている。

   それによると、小向さんは、2009年6月5日から29日まで、1日に4公演があり、二部の二景と五景で出演する段取り。顔写真やプロフィールはまだ出ていないが、「スペシャルゲストとして、あの『小向美奈子』を迎えた ロック座25周年特別興行第一弾をお送り致します!」と大きくお知らせが出ている。

   小向さんは、清純派グラビアアイドルなどとして活躍していたが、所属事務所のリップが08年9月24日で契約を解除。精神的に不安定で、遅刻や音信不通などが続いたというのが理由だった。その後、週刊誌で買春や整形強要がグラドル界に横行していると明かして話題に。しかし、覚せい剤使用が分かって逮捕され、09年2月26日に懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けている。

   スポーツ紙各紙によると、小向さんは判決後に一時、普通の生活をしたいと言っていたものの、5月16日になって、浅草ロック座でストリッパーとして再出発することが明らかになった。

   ところが、リップ側は、判決後にストリップなどに出ない同意書を小向さんと交わしたとして、5月22日に東京地裁に出演禁止を求める仮処分を申請。小向さんが出廷しないまま、地裁では6月2日、出演を禁止する仮処分を決定した。

「何人かのダンサーと踊る」

   ストリップ禁止命令が出るまでの経緯について、所属事務所リップの担当者は、「報道されていることは事実です」と話す。

   これに対し、浅草ロック座では、受付係が、「取材はお断りしています」としながらも、「こちらは出演する予定で準備をしています。仮処分命令のことは、分かりません」と言っている。

   こうした状況で、小向美奈子さんがなぜストリップに出演しようとしたのかは分かっていない。各紙によると、小向さんは、保釈後にしばらく埼玉県内の実家にいた。が、判決後1週間で六本木の自宅を引き払うなどと父親に言って家を出てから、所在が不明だ。携帯電話の番号も変えており、父親も3か月近く音信不通だったといい、5月25日に「心配しないで」と連絡があったという。そして、「何人かのダンサーと踊る」とも言ったと報じられている。

   ところで、小向さんとリップ側は、ストリップなどに出ないとする同意をなぜしたのか。

   スポーツ紙各紙では、リップ側は事件を起こした小向さんが当面芸能活動を自粛すべきとし、小向さんはこれ以上迷惑をかけられないと応じたともされている。

   芸能事務所の契約にも詳しい紀藤正樹弁護士は、同意書を交わしたことについて、「小向さんが反省して二度と犯罪をしないと言っており、事務所も出直してくれるのだったらと、新しい所属契約をしたのではないですか」とみる。そのうえで、こう指摘する。

「規約では、事務所を通さなければ副業などをしないとなっているはずです。契約の拘束力は強く、小向さんが出演したら契約違反になり、損害賠償の対象になるでしょう。ただ、劇場側は、小向さんと契約したときにこのことを分かっていないとすれば、責任は問われないはずです」

   小向さんは強行出演するのだろうか。