キリンとサントリー「対等合併」 焦点は創業一族株の行方

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   国内食品業界の1位と2位の融合を目指すキリンホールディングスとサントリーホールディングスの経営統合交渉。片や三菱グループを後ろ盾に長年ビール業界の王座に君臨してきた堅実な社風、一方は、創業者の鳥井信次郎氏以来続く同族経営のもと、自由闊達な気風を育んだといわれる非上場企業。持ち株会社同士の合併を目指す両社の交渉の最大の焦点は、サントリー株の9割近くを保有する創業一族株の行方だ。

「今後も生き残るのは業界で2社だけだ」

   「今後も生き残るのは業界で2社だけだ」。サントリーの佐治信忠社長(63)はこの数年、「ストロング・ナンバー2」という表現を好んで使ってきた。少子高齢化による国内市場の縮小を前提に、各業界では2010年ごろまでには優勝劣敗が鮮明になり、勝ち組は上位2社に集約されるという意味だ。

   サントリーの商品群で最大の強みは、創業の原点ともいえるウイスキー事業だ。国内シェアは約7割に上り、同社の最大の収益源。一方、63年に業界最後発で参入したビール事業は長い間、キリン、アサヒ、サッポロという上位3社の後塵を拝し、07年まで40年以上も赤字が続いた。08年に「プレミアム・モルツ」のヒットで一躍業界3位に浮上したが、2009年7月からはセブン&アイ、イオンの流通大手2社のプライベート・ブランド(PB)向けに「第3のビール」を出荷するなど、業界のタブーを破る試みに出るのも、「業界2位」への強いこだわりの表れだ。

   両社の統合の幕が上がったのは、2008年の年明け早々だった。キリンの加藤壹康社長(64)と佐治社長が東京都内の料亭で昼食を共にし、「どちらからともなく」(関係者)協力を持ち掛けたのがきっかけだったという。

   キリンは06年5月、「キリン・グループ・ビジョン2015」という長期経営計画をまとめ、アジア・オセアニアでのリーディング・カンパニーを目指す方向を打ち出した。そのため売上高目標を現状のほぼ倍の3兆円とし、積極的なM&A攻勢に打って出る。国内ではメルシャンと協和発酵工業、海外では豪乳業大手のナショナル・フーズ、フィリピンの大手ビール、サンミゲルなどの買収はその路線に沿った戦略投資だ。

サントリー株の9割は、創業一族が握る

   一方、サントリーは中国・上海でのビール事業や中国・台湾でのウーロン茶など飲料事業が立ち上がり始めたが、海外の売り上げ比率は10数%にとどまる。業界勝ち組入りを目指す佐治社長にとって、キリンはノドから手が出るほど欲しい相手だった。

   ただ、今後の交渉は簡単ではない。佐治社長は記者団に「対等合併」を強調したが、直近の連結売上高はキリンの2兆3035億円に対し、サントリーは1兆5129億円で、3分の2の規模にとどまる。さらに非上場であるサントリー株の9割は、創業一族の鳥井家と佐治家の資産管理会社である寿不動産(本社・大阪市)が保有している。

   同社の社長はサントリーの佐治社長のため、統合に反対することはないとみられる。しかし、そのまま統合すれば、上場会社となる統合会社株の4割超を寿不動産が保有することになるため、統合実現には同社の保有株の売却が問題になるのは必至。「真の国際企業に脱皮するためには同族企業色を薄めるのは当然」(首脳)との声はサントリー社内にもある。今後はその売却先がどこになるのかによって、統合の性格が左右されることになりそうだ。

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