「世代間格差」解消には 「厳しいことを言う人」リーダーに選べ
インタビュー「若者を棄てない政治」第12回/MPI理事・松岡洋平さん

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   選挙というのは、政治のリーダーを国民が選ぶシステムだ。カリスマ型、調整型、世襲型・・・。今回の衆院選にさまざまなタイプのリーダー候補が出馬している。だが、そもそも「リーダーにふさわしい人」とはいったいどんな人物なのか。大学生の就職支援セミナーを開きながら、次世代のリーダー育成のための活動をしているNPO法人「MPI」の理事・松岡洋平さん(28歳)に「リーダーの資質」について聞いた。

リーダーは「自己認識ができているかどうか」が重要

「クラブで主将を務めるなど『後ろに逃げ場がない状況』で責任を負った経験のある人は、仕事の現場でも強い」という松岡洋平さん
「クラブで主将を務めるなど『後ろに逃げ場がない状況』で責任を負った経験のある人は、仕事の現場でも強い」という松岡洋平さん

――MPIでは毎年、大学生向けの就職支援セミナーを開催しているんですね。

松岡 MPIはちょうど10年前に京都大学の学生が中心になって設立されたんですが、その2年ほど後から、就職支援セミナー「W-NAVI(ワナビー)」を開催しています。「ワナビー」という名前には、職業選択のナビゲーション(Work Navigation)という意味と、学生の自己実現(I Wanna be)の力となりたいという思いを込めました。

――日本の場合、新卒採用というのは、その企業の幹部候補生を確保しておくという側面がありますが、「リーダーとしての資質」はどういう点で評価されるのでしょうか?

松岡 リーダーの資質としては、自分のことをよく知っているかどうか、というのが第一条件だと思います。自分が周囲からどのように見られているのか、ピンチの状況に置かれたときにどうなってしまうのかを、しっかり認識できているかどうか。その点では、前の福田首相もその前の安倍首相も自覚が足りなかったといえますね。

――「自己分析」が重要ということでしょうか?

松岡 そうですね。私たちの就職セミナーでも、就職活動を始めるにあたって、学生に「自己分析」をさせて、「人生の棚卸し」を必ずさせるようにしています。これまでにどういう経験をしてきたのか、そこでどんな役割を果たしてきたのかを聞いていくわけです。

   面白いことに、最初の段階では、ほとんどの学生は自己認識が間違っています。自分が得意だと思っていたことは、他人から見るとそうでもなかったりする。逆に「パン屋でバイトしていました」という経験を、自分ではたいしたことがないと思っていても、よく聞いてみると、実際には取引先と懇意になってこちらから商品を提案したり、交渉して単価を上げたりと、いろんなことをしている場合もある。

難しいことに挑戦してみるという体験してる政治家じゃないと

――そういう自己認識のギャップはどうして生まれるのでしょうか?

松岡 経験のバリエーションが少ないというのが大きいと思います。リーダーの資質という点でいうと、MPIでは、リーダーのタイプには(1)0から1を作り出す「クリエイト型」と(2)10を11に進ませる「プログレス型」、(3)マイナスからプラスにもっていく「リバイブ型」という3種類があると考えているのですが、自分がどのタイプで最も実力を発揮できるのかは実際にやってみないと分かりません。

   グローバル企業として世界的に有名な米国の会社では、リーダー育成のために多様な状況を意図的に経験させるプログラムがあって、半年ごとに、人種を含め多様性のあるチームの責任者にしたり、リストラをまかせたり、新規事業の責任者にしたりと、リーダーとしていろんな経験が積めるように工夫しています。

――選挙というのは、政治におけるリーダーを我々自身が選ぶシステムですが、どのような視点で選べばいいでしょうか?

松岡 一つは、若い人にも高齢者にも厳しいことを言えるような人を選んだほうがいいと思いますね。いまの日本では「世代間格差」というのが問題になっていますが、格差を解消していくためには、若い人たちから支持されつつ、高齢者も納得させていかないといけないのですから。たとえば、今回の衆院選には出ていませんが、舛添要一さんなんかは、若い人からも高齢者からも「厳しいことを言う人」と認識されていますよね。人気があるかどうかはともかく、衆目の一致する人格を形成できているかどうかは、リーダーとして非常に重要なポイントだと思います。

   また個人的には、人生における「良いとき」と「悪いとき」の差が大きい人のほうが魅力的だと思っています。苦労や失敗と成功の両方を経験している人。そういう人はだいたいチャレンジをしているので。失敗知らず、という人はえてして大きなチャレンジをしてきていない場合が少なくない。難しいことにも挑戦してみるという体験をしている政治家じゃないと、この国が置かれている「この先は未知」という状況に立ち向かっていくことはできないですよね。

◆松岡 洋平さん プロフィール
まつおか ようへい 1980年、高知県生まれ。京都大学教育学部卒(心理学専攻)。学生時代は京大初のオープンキャンパスや参院選公開討論会などを実施。日米学生会議OB。社会人になった後もMPIの就職支援セミナー「W-NAVI」に関わり、5000人以上の学生の指導にあたってきた。外資系コンサルタント会社などを経て、現在はネット生命保険会社の広報・マーケティングに従事している。

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