若い経営者にトライアスロン人気 「自分を追い込む」が仕事と通じる

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   スイム、バイク、ラン――この3つの種目を連続して行うスポーツ、トライアスロンは長距離を駆けぬける、過酷な競技として知られている。にもかかわらず、若い経営者の間では、この競技にチャレンジする人が増えている。

   トライアスロンの大会では、水泳1.5km、自転車40km、マラソン10kmのトータル51.5kmのタイムが競われるのが一般的だ。もっとも、大会によって距離は変わる。トライアスロンの歴史は比較的浅く1974年、米サンディエゴで行われたのがはじまりだ。日本では1981年、鳥取で行われたのが最初だった。そして2000年。シドニーオリンピックの正式種目となった頃から、認知度が高まっている。今では、国内ではおよそ200の大会がある。

脱水症状を感じながらもゴールは最高だ

   トライアスロンスクール・東京トライアスロンアカデミーを展開している「アスロニア」によると、トライアスロンの競技人口は15万人と言われている。トライアスロンに参加する芸能人らがテレビで紹介されたここ1~2年、注目度が高くなっているという。著名人トライアスリートでは、タレントのヒロミさん、作家の村上春樹さんが有名だ。同社のスクールには渋谷30人、南行徳50人の会員が、水泳のフォームチェックやテクニック指導を受けている。担当者はこう話す。

「仕事を抱えている人、とりわけ経営者には人気が高いスポーツです。限られた時間をやりくりして、練習に励んでいるようです。時間がない中で、目標を立てて、挑戦する――これが魅力でしょうか。または、マラソンや自転車のブームと相まって、それ以上にやってみたいと3種目にチャレンジする人もいます」

   そんな中で、若い経営者がトライアスロンチームを作ったことも話題となった。

   経営コンサルティングなどを手がけるレバレッジコンサルティング代表・本田直之さんは2009年1月、トライアスロンチーム「Team Alapa」を立ち上げ、週に数回、練習に勤しんでいる。エニグモ代表の須田将啓さんはこのチームに参加したメンバーだ。09年5月に書いたブログでは「ホノルルトライアスロン」に参加したことを紹介。過酷だったレースの最後では、脱水症状を感じながらもゴール。その達成感は最高だったと語っている。

自転車には数十万~数百万単位で費用がかかる

   一方、コンサルタント事業レバレッジ代表の只石昌幸さんも、トライアスロンに興味を持つ一人だ。09年9月には、前出の本田さんが立ち上げたチームに初参加し、早朝にもかかわらず10キロを走り込んだそうだ。ブログには当時の様子を、「こんなに走ったの、高校生の体育の授業以来ですよ。辛かった・・・」と書き込んでいた。

   只石さんによれば、経営者らの間でトライアスロンはかなり流行っているらしく、中には複数のチームを掛け持つ人もいるという。練習日には、みな忙しい身ではありながら5人~20人が参加し、汗を流している。もっとも、トライアスロンは高所得者のスポーツとも言われている。自転車には数十万~数百万単位で費用がかかるのと、練習をするにしてもジム通いが必要だからだ。

   ただし、只石さんは、「経営者は、自分を追い込むのが好き、という人がほとんどなので、トライアスロンの競技とは通じるものがあって、愛好家も多いのでは」と指摘している。そのうえで、只石さんはこう話す。

「この不況がきっかけで、経営者トライアスリートは2つに別れました。辞めた人と始めた人です。前者は競技をしているどころではないと、さらに仕事に打ち込んでいます。そして後者は、これからの激しい時代の中で、体力をつけていくことを目的にする以外に、『忍耐力』をつけようと意気込んでいるようです」
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