長谷川洋三の産業ウオッチ
同友会副代表幹事の懸念:総合的経済対策の策定遅れている

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「円高の進行で影響を受ける企業はあるだろう。しかしこの15年間のデフレの進行を勘案すれば円の価値は以前と同じとはいえない。今必要なのは円高を騒ぐことよりも、経済戦略全体のデザインをしつかり作ることだ」

   経済同友会副代表幹事で武田薬品工業の長谷川閑史社長は2009年11月30日、日本外国特派員協会(FCCJ)での記者会見で最近の円高について見解を求めた私の質問にこう答えた。

   国際金融市場は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国が政府系持ち株会社のドバイワールドの返済猶予を申し出たことをきっかけに再び不安定になっており、円相場も一時1ドル=80円台前半に突入するなど急激な円高が進行している。長谷川氏は「ドバイの信用不安の影響を懸念している」とも指摘したが、ドバイ信用不安そのものより日本政府の総合的な経済対策の策定が遅れていることに警鐘を鳴らしたといえそうだ。こうした動きに対応して政府、日銀もデフレ対応に動き出したが、意見調整にはなお時間がかかりそうだ。

   長谷川氏は同日の会見でM&A活用による成長戦略の必要を強調、発展途上国への進出の必要を指摘し、日本企業の経営スタイルは今後一段と国際化が強まるとの見通しを示した。武田薬品自身も国際化戦略を強化し、企業文化の改造を進めると指摘した。

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