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女性消費動かすキーワード 「イエナカ」商品が売れてる

   東京・池袋にオープンした商業施設「エソラ(Esola)」は、休日に家の中で過ごす「イエナカ」派の女性をターゲットにしたフロアを展開する。おしゃれなルームウエアやキャンドル、バス用品といった生活雑貨が豊富にそろうのが特色だ。

   2009年11月27日、東京メトロ池袋駅と直結する商業施設「エソラ」がオープンした。表参道駅にある商業施設「エチカ」は地下だけで展開しているが、「エソラ」は地下1階地上9階建のビルで、「駅」から「地上(空)」に続く玄関口という意味で名付けられた。ファッション、ライフスタイル雑貨、レストラン、カフェなど40のテナントが入っている。

40店舗のうち約9割が池袋に初出店

大人のデザートをコンセプトとしたルームウエアを展開するジェラートピケ
大人のデザートをコンセプトとしたルームウエアを展開するジェラートピケ

   地下1階には室内で快適に過ごすための「イエナカ」グッズを集めた。不景気で外出を控えて、家の中で食事や娯楽を楽しむ人が増えている。なかでも20~40歳代の女性を中心におしゃれなルームウエアや、部屋に置くだけでインテリアのアクセントになって癒しの効果もあるキャンドル、ホームエステ気分が気軽に味わえる入浴剤などの生活雑貨が人気だ。

   部屋着専門店「ジェラートピケ」は「大人のデザート」をコンセプトにし、着心地とデザインにこだわったルームウエアを展開する。ひとくちに部屋着といっても、ボーダー柄のパーカーや、花柄のワンピース、ポンチョ、ルームシューズとバリエーションが豊富で、ファッション性の高いアイテムが目立つ。5000円台や6000円台のものもあり、部屋着の割に高めの設定だが、おしゃれな女性に人気があるブランドだ。

   「おうちでくつろぐシアワセ&リラックス」をテーマにしたバス用品やルームウエアがそろう「コクーニスト」、色ごとに花を分けた新しいタイプの花屋「ラ・コロリスト」、ボディケア用品を中心にコスメを扱う「ロクシタン」や「アヴェダ」などが入店し、「イエナカ気分」を盛り上げている。

   エソラを運営するメトロプロパティーズの広報担当者は、

「地下1階はいま話題のイエナカをテーマに、さらに駅直結で便利にご利用いただけるアイテムを取りそろえています。またエソラ全体では、今までの池袋にはなかったものを取り入れたいと考え、池袋に初めて出店するショップもそろっています。40店舗のうち約9割が初出店ですので、これまで池袋で買い物をする機会のなかった方にもぜひ足を運んで頂きたいと思います」

と話している。

自分の気に入ったものを着て、かわいらしい部屋にしたい

   いまや「イエナカ」は女性の消費を動かすキーワードになっている。

   西武渋谷店は「クリスマスも大好きなイエナカがいい」という企画を09年12月7日まで行っている。6月にも「イエナカ」をテーマにした企画を打ったところ好評だったため、第3弾の実施を決めた。今回は家の中でクリスマスパーティを行うことを想定し、おしゃれな食器などの雑貨やドレス、ランジェリーを提案している。

   女性向けファッションと雑貨を集めた伊勢丹新宿店内の「イセタン ガール」でも、ルームウエアやキャンドルといった「イエナカ」アイテムの売れ行きがいい。ハイヒールの形をしたキャンドルや、ハートのモチーフやモコモコがついたルームウエアがそろっている。

   広報担当者はイセタンガールで買い物をするお客の傾向として、

「人からどう見られるかを気にするよりも、自分がどうしたいのかという意志を持って、洋服などを選ぶ方が多く、家の中でも自分の気に入ったものを着て、かわいらしい部屋にしたいと考えているようです」

と話している。

   ちなみに店名に「ガール」とあるが、客層は10歳代~40、50歳代までと幅広く、「かわいいものが好き」というお客が集まってくるそうだ。