高級ブランドの日本撤退加速 「セカンドライン」で生き残り

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   高級ブランドの日本撤退が加速している。「ヴェルサーチ」が国内全4店舗を閉鎖し、「グッチ」は2010年春に松坂屋銀座店から撤退する。「シャネル」も09年に2店舗閉鎖した。一方、価格を下げた「セカンドライン」を売り出す動きも強まっている。

   事実上、日本から撤退したのはイタリアの高級ブランド 「ヴェルサーチ」。日本法人ヴェルサーチ・ジャパンは09年5月に東京・紀尾井町の本店を閉店し、7月までに百貨店内の店舗2店とアウトレット1店もなくし、国内直営全店が姿を消した。またヴェルサーチ・ジャパンの広報部門も10月31日に閉鎖された。2010年秋以降にヴェルサーチは日本で新店舗を出す計画があるというが、ヴェルサーチは08年に中国に10店舗も出店していることから、売れない日本に見切りをつけたとも言えそうだ。

「グッチ」は松坂屋銀座店から撤退

   イタリアのラグジュアリーブランド「グッチ」は2010年春、松坂屋銀座店から撤退する。

   理由についてグッチ・ジャパンは、

「東京・銀座においては、4丁目交差点北側、新橋方向のエリアが急激にファスト・ファッションへと移行していきました。その結果、グッチ・ジャパンは銀座松坂屋を撤退することを決めました」

とコメントしている。

   ファスト・ファッションとは、「ユニクロ」「H&M」「フォーエバー21」といった低価格帯のファッションで、08年から銀座でも出店ラッシュが続いている。

   一方、グッチ・ジャパンは銀座4丁目の路面店舗「グッチ銀座」を中心に銀座地域のリテール戦略を再構築していく、としている。

   フランスの高級ブランド「シャネル」は百貨店「井筒屋」小倉店(北九州市)から09年7月に撤退し、続いて11月にはリーガロイヤルホテル大阪に入っていた店舗を閉鎖した。シャネルの広報担当者は理由について、

「同じ地区にある高島屋大阪店にもシャネルのブティックが入っているので、移行して1つにし、店舗を大きくしました」

といっている。

   ファッション週刊紙「WWD JAPAN」の山室一幸編集長は一連の店舗閉鎖について、

「右肩上がりを続けてきた日本のラグジュアリー市場が成熟し、オーバーストア気味だったところを、適正な規模に戻したというのが正しい見方だと思います。ファスト・ファッションが攻勢を強め、無理をしてブランド品を買っていた中間所得者層が離れましたが、それによってブランドがだめになるということはありません。グッチのいうように、出店の見直しの時期に来ているんでしょう。ヴェルサーチは今のままやっていくよりも、いったん撤退して、2010年に本来の富裕層向けのブランドとして出直すということで、この撤退は英断だったと思います」

と話している。

「100年近くの歴史があるブランドはこれまでにも戦争や不況を何度も経験しています。いまさら不況で右往左往しませんよ。軸がぶれないブランドは生き残ると思います。急に若者向けを出したり、低価格商品を出したりしているブランドもありますが、いまは動かないほうがいいと思います」

ともいっている。

   高級ブランドの日本市場縮小の先駆けになったのが、フランスのラグジュアリーブランド「ルイ・ヴィトン」だ。銀座に出店する予定だった大型店を08年12月に白紙に戻した。矢野経済研究所は高級ブランド市場規模がさらに縮小し、09年度は1兆円の大台を割り込むと予測している。

「イッセイミヤケ」「ガリアーノ」は手ごろな商品販売

   しかし、このまま倒れるのを黙ってみているわけにもいかない。高級ブランドでは生き残りをかけて、価格を下げた「セカンド ライン」の立ち上げが盛んだ。

   「イッセイミヤケ(ISSEY MIYAKE)」など5つのブランドを展開するイッセイミヤケ(東京都渋谷区)は新店舗「24 イッセイミヤケ」を09年9月に髙島屋4店にオープンしたのを皮切りに、全国の百貨店や商業施設に展開していく。1万円未満のTシャツや3万円台のコートなど既存ブランドよりも手ごろな価格の商品を売っている。

   フランスのラグジュアリーブランド「クリスチャン・ディオール」のデザイナーを務めるジョン・ガリアーノ氏自身のブランド「ジョン・ガリアーノ」にも、価格を抑えたライン「ガリアーノ」が登場し、東京・伊勢丹新宿店と表参道ヒルズに3月にオープンした。

   ファスト・ファッションと組んで、安い商品を売り出す高級ブランドも増えている。

   ドイツの高級ブランド「ジル・サンダー」の創業者、ジル・サンダー氏はカジュアル衣料「ユニクロ」とデザイン契約を結び、09年秋にユニクロの「プラスジェイ」シリーズを売り出している。メンズとレディースがあり、価格は1990円~1万4900円という破格の安さだ。

   英国ブランド「ジミーチュウ」もスウェーデン発のカジュアル衣料「H&M」から、コラボ商品を11月14日に全世界同時発売した。価格は1~2万円台が中心だ。

   国内の高級ブランドが新興国に出店する動きもある。

   04年までパリコレで活躍していた森英恵さんのプレタポルテ(既製服)ブランド「ハナエモリ」を販売する三井物産子会社ハナエモリ・アソシエイツ(東京都港区)は、中国と欧州で「ハナエモリ」を販売する考えがあるようだ。同社広報担当者は「時期や規模は未定だ」といっている。

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