銀行の自己資本強化規制 頭抱える日本のメガ銀行

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   主要各国の金融当局で構成するバーゼル銀行監督委員会(本部・スイス)が検討していた銀行の自己資本規制の改革案が固まった。国際的に活動する銀行について、「資本の質」が高いとされる普通株の比率を引き上げるのがポイント。2012年末から段階的に導入することになり、各国ごとに銀行財務への影響を調査した上で、10年中に比率や具体的な実施時期、テンポなどを決める予定だ。

   ただ、貸し渋りなどにつながらないよう、完全実施までの経過措置 も「十分に長期にわたり設ける」としており、国際的に資本の「質」が見劣りする邦銀はひとまず胸をなでおろしている。

日本の3メガバンクの資本率は国際的に見ても低い

   現行の規制では、国際展開する銀行について、総資産に対する自己資本の比率を8%以上と規定。うち、普通株や優先株など「中核的自己資本」は4%以上(他は劣後債などの「補完的自己資本」)が必要としている。

   新規制は、「中核的自己資本」の中に、普通株と利益剰余金に限る「狭義の中核的自己資本(コア資本)」という新た概念を設け、その一定比率以上の確保を求めるのが柱。銀行に損失が出たときのショック吸収力が高いという理由だ。

   これでコア資本から除外されるか、一部しか認められない見通しなのが、優先株や繰り延べ税金資産。配当が高い代わりに議決権のない優先株は業績が厳しくなっても減配・無配ができず、経営を圧迫する懸念がある。繰り延べ税金資産も業績に左右されるからだ。

   新規制は、08年9月のリーマン・ショックを受け、金融危機の再発防止には銀行の経営基盤安定が不可欠として導入されることになった。金融機関に公的資金を投入した米欧は当初、銀行への厳しい世論を意識して早期の規制強化を主張したのに対し、日本は「拙速な対応は邦銀に不利」と警戒感を強めていた。というのも、日本の3メガバンクのコア資本は、9月末時点で、三菱UFJフィナンシャル・グループが6%前後、三井住友フィナンシャルグループが4%台半ば、みずほフィナンシャルグループは3%台前半とみられているからだ。

   新規制で求められるコア資本の比率は未定だが、最低でも4%、場合によっては6%程度になる可能性もささやかれる。邦銀にはこれだけでも厳しい上、金融機関同士の持ち合い株式は差し引かれるともいわれる。その場合、三井住友やみずほのコア資本比率は3%前後に低下するという。

容易に優先株発行したツケが今回ってきた

   普通株が厚い欧米メガバンクに比べ、邦銀の自己資本の質が見劣りするのは、過去の不良債権処理で自己資本を食いつぶした際、不足分のかなりの部分を優先株で調達したからだ。普通株を大量に発行すると株式価値が希薄化し、1株当たり利益が減って株価が下がる。これを避ける狙いだったが、その安易な対応のツケが、今、回ってきた格好だ。

   邦銀は嫌でも普通株を発行しなければならない。三菱UFJは09年、1兆4000億円を調達し、数字的にも余裕がある。三井住友は09年夏に8600億円を調達したが、追加発行を検討している模様。苦しいのが、みずほ。03年に普通株への転換権付き優先株などで1兆円増資したが、半分以上が転換されていない。その約6000億円の優先株はコア資本から除外されることになる見込みで、新たな普通株発行も株価低迷で当面は難しそうだ。

   新規制の完全実施への移行期間は、最長10年程度になるとの見方もある。景気の腰折れ懸念から、独仏などが軟化し、邦銀はひと息ついた形だ。だが、「いずれにせよ、邦銀は現在まで低迷している収益力を高めるしかない」(金融筋)。そのための新たな経営戦略を練り、ビジネスモデルを構築する時間が十分あるわけではない。

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