固定電話での世論調査に問題点  若い世代で実態とズレ?

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   新聞などの世論調査が、ケータイしか持たない若い世代の考えを反映できていないのでは、という疑問が出ている。人口比は小さいため全体の調査結果を大きくゆがめるとは言えないものの、若い世代の結果は、実態とズレている可能性がある。

「電話調査、携帯世代の捕捉 課題」

   内閣支持率などの世論調査について、日本経済新聞は2010年1月10日、こんな見出しのコラムを載せた。

「ケータイしか持たない世帯に無配慮」

   それによると、同社では、子会社の日経リサーチが固定電話を対象に世論調査をしている。1億9000件ほどある全国の使用可能な全電話番号から、コンピューターで無作為抽出するRDD(乱数番号)方式だ。しかし、これでは、携帯電話しか持たない若い世代の考えを知ることはできず、「調査対象の捕捉範囲を広げることが課題」だというのだ。

   大手新聞社は、多くがこのRDD方式に頼っているようだ。読売新聞では、取材に対し、「固定電話の番号を対象としたRDD方式で実施しています」といい、朝日新聞も総務省公開の固定電話使用局番情報などを利用しているという。

   ケータイ利用者への調査について、読売では、「対象者の居住地域が特定できない」などとして検討していないとする。一方、朝日は、「コストなど難しい問題」があるとしながらも、今後の検討課題だと答えている。

   新聞などの世論調査は、ニコニコ動画などのネット調査と結果がまったく違うことも多い。2009年8月の衆院選比例投票先の調査では、日経が民主43%、自民26%となったのに、ニコ動では自民40%、民主31%と逆転した。

   8月14日に行われたインターネットユーザー協会(MIAU)主催のシンポジウムでは、ケータイしか持っていない若者らの参加の有無が違いを生んでいるのでは、との見方が出た。ライブドア元社長の堀江貴文氏らが問題提起したところ、世論調査に詳しい統計数理研究所の田村義保副所長は、問題点を認めた。

「固定電話にかけて家族に有権者が何人いるか聞き、若い子には、家にいる時間にかけ直しています。しかし、携帯しか持っていない家には配慮しておらず、ちゃんとした年齢分布の支持率であることは保証されていないと思います」

専門家は、ネット調査へ移行を予想

   選挙情勢の調査については、統計数理研究所の田村副所長はシンポで、大きなゆがみが生じていないとの見方を示した。それは、投票に行く人は、固定電話を持っている中高年層が中心になっているからだ。実際、2009年8月の衆院選では、ほぼ世論調査結果通りに民主党が大勝した。

   ところが、若い世代に限った世論集計では、話が別だ。

   総務省がまとめた08年の調査によると、30代以上では9割以上が固定電話を持っているのに対し、20代では54%に過ぎなかった。対して、ケータイを持っている20代は、100%だった。若い世代は、世論の先行指標となるだけに、ケータイユーザーへのフォローも必要なようだ。

   ケータイ抜きの世論調査が、全体の結果をどれだけゆがめるのか。

   日本大学の中瀬剛丸教授(社会調査)は、こうみる。

「若い人の人口は比較的少ないですし、携帯しか持っていない人を含めないことによるゆがみは小さいと思います。ただ、最近の世論調査では、こうした人を含め、調査に答えていない人の割合が増えており、答えた人と性質の違う人たちでありうる点で問題があります。例えば、一人暮らしの若い人に、固定電話を持っていない割合が高いといったことです」

   とはいえ、現状のネット調査では、偏りが大きいため、中瀬教授は、いくつかの調査をミックスさせることを提案する。

「違う調査方法を混ぜるのは間違いとされてきましたが、非回答者の問題は大きくなっています。ネット調査を併用して修正したり、非回答者を推計する技術を発達させたりすることが必要でしょう。ネットは、速くて安いので、将来的には電話調査に取って代わる可能性があると思います」
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