ベスト電器大幅リストラ 家電量販店拡大路線の終焉

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   家電量販店大手のベスト電器(福岡市)が大幅なリストラに追い込まれた。2010年1月12日に全国の直営店の約3割に当たる50~70店を12年2月期までに閉鎖すると発表したのだ。首都圏で15店舗を展開する子会社「さくらや」は、今年2月末までに清算する。

   異例ともいえる大規模な店舗閉鎖に踏み切ったのは、郵便法違反事件の影響に加え、厳しい消費不況と競争激化の中、規模縮小でしか生き残る道がないと判断したためといえる。店舗網拡大で一時は業界トップの売上高を誇ったベストの凋落は家電量販店業界全体が直面する厳しい現実を教えている。

店舗大型化を進められず、集客力は低下

   ベストは今回の大量の店舗閉鎖に伴う特別損失約220億円の計上などで、10年2月期の連結最終損益が約301億円と過去最大の赤字に陥る見通しだ。業績悪化の経営責任をとり、社長の浜田孝氏と会長の有薗憲一氏が辞任し、副会長の深沢政和氏が新社長に就任した。

   ベストは、アフターサービスの手厚さを売りに、フランチャイズ方式で急速に店舗を拡大。90年代には売上高が業界首位に立った。しかし、00年代に入るとヤマダ電機(群馬県高崎市)などが郊外に大規模店舗を構え、業界全体も品ぞろえ豊富な大型店が主流に。ベストはフランチャイズ方式もあって店舗の大型化をうまく進められず、集客力は低下した。さらに各社が実質的な大幅割引につながるポイントカードによる還元システムを整え、顧客の囲い込みを強めたが、ここでもベストは出遅れた。

   2000年代半ば以降、ヤマダが同業者を続々と傘下に収めて規模を拡大し、メーカーに対する価格交渉力を高め、他の大手各社も同業者の買収を加速。07~08年にはヤマダやエディオン(大阪市)がそれぞれベスト株を市場で取得し、ベストは業界の「草刈り場」の様相を呈した。結局、08年10月にベストはビックカメラ(東京都豊島区)の傘下に入る道を選択するしかなかった。

   しかしベストは低迷から抜けきれず、09年2月期の連結売上高はピークだった前期(約4135億円)から約1割減。障害者団体向け割引制度を悪用した郵便法違反事件で客離れが一段と進み、10年2月期の売上高はさらに約7%減が予想されている。

業界再編がさらに加速する可能性

   苦境打開のため、ベストは09年から、自社店舗を「ビック」の看板につけ替える取り組みを始めた。ビックのポイントシステムと知名度で集客力を強化するという「名を捨てて実を取る」(ベスト関係者)戦略だ。しかし、抜本的な改革には道遠く、ついに首都圏の事業拡大の足がかりと位置づけてきたさくらを手放し、大量の店舗閉鎖に踏み切ることになった。12日に会見した深沢・新社長は「(店舗を)広域展開することで、地域の店舗が後手に回った」と反省の弁を述べ、拡大路線の転換を強調した。

   ただベストが直面する厳しい環境はベストだけの問題ではない。業界各社が進めてきた拡大戦略により、全国の家電量販店は供給過剰状態だ。大手10社だけでも全国に約3000店が乱立するとされる。ここ数年の激しい価格競争で各社の体力消耗も懸念される中、08年秋の金融危機をきっかけとして消費者の低価格志向は強まり、デフレ進行が追い打ちをかける。このまま拡大戦略を続けるには限界が来ているのは明らかだ。ベストの思い切った戦略転換を機に、業界各社の戦略が大きく変わり、業界再編がさらに加速する可能性が強いとみられている。

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