郵貯限度額を引き上げ 次は「財投復活」狙う

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   「郵政改革」は郵貯・かんぽの限度額を引き上げることで決着したが、これにより減少傾向を続けてきた郵貯・かんぽ資金が再び膨張に転じるのは確実だ。現状でも国債を買う以外にこれという運用先がないだけに、「政府系金融機関などを通じた運用くらいしか運用方法はない」(大手金融機関幹部)との見方が一般的で、事実上の財投復活との指摘も多い。

   亀井郵政担当相の「郵政改革」の理屈は、過疎の村も含めて全国あまねく郵便などを利用できるユニバーサルサービスを維持するため、郵貯・かんぽの限度額を引き上げて利益を稼ぐ、というものだ。

国会のチェックも及ばない「第2の予算」

   だが、資金量が増えるのに、運用は国債一辺倒という現実は、国債価格が値下がりした場合、リスクの拡大でもある。郵貯の資金量はピークだった2000年の約255兆円から、現在は約177兆円に減った。その約8割の158兆円が国債で運用されている。かんぽも合わせると200兆円を上回る。

   仮に今、長期金利(国債の利回り)が2%上昇(国債の価格は下落)すると、郵貯・かんぽで計1兆円の評価損を抱えるといわれる。郵政民営化の実務にかかわった金融庁幹部は、「民営化で最大の問題は国債保有リスクだった」と打ち明ける。西川善文・前日本郵政社長は、資金量全体を絞りながら、金利が低いうちに儲け口を可能な限り広げようと突っ走った、というわけだ。

   この民営化路線の正反対に、亀井流の肥大化路線がある。

   だが、肥大化で本当に稼げるのかは大いに疑問だ。金融業として生きていくなら、融資を増やしていくというのが筋だが、運用といえば、ひたすら国債を買ってきただけの郵政に、融資のノウハウはない。「武家の商法では、結局、東京都の『石原銀行』(新銀行東京)のように不良債権の山を築くのがオチ」(メガバンク幹部)。

   その中で俄然、現実味を帯びるのが「財投復活」だ。財投は、郵貯・カンポ資金が大蔵省(現財務省)の資金運用部に強制的に預託させられ、そこから政府系金融機関のほか、特殊法人などにも流れていた。国会のチェックも及ばない「第2の予算」として、無駄な事業や天下りの温床として、01年に廃止された。財投廃止は、いわば郵政民営化の原点といえる。

「電線地中化、太陽光発電」ならOK?

   その財投復活をもくろむものとして、注目されるのが、3月末に原口総務相が示した私案だ。橋、病院、学校などの公共施設整備や再開発、海外の高速鉄道や有料道路など社会インフラ整備など向けの投融資に、郵政マネーを活用しようという考えだ。民間金融機関との協調融資などの形なら「民業圧迫」の批判もかわせるという狙いもあるとみられる。

   各閣僚も、胸算用をしている。亀井郵政担当相は「電線地中化、太陽光発電」を例示し、「財投の二の舞といわれるが、国民のためなら(問題ない)」と、堂々と「財投復活論」をぶてば、前原誠司国土交通相は「日本経済の発展や国家戦略に遣うのは結構な話」と言い切る。

   直嶋正行経済産業相は、新興国のインフラ整備事業を日本企業が受注することを念頭に、官民協調融資への活用を提案している。「公共事業が細る中で、財投復活による社会資本整備は各省にとって願ってもない話」(民主党議員)ということだ。

   鳩山首相は「国債の単なる引き受け機関いはしない」と断言している。首相の意向に沿ったアイデアとして原口私案が出てきたわけだ。それを、「財投復活」にしないためには、特殊法人の「事業仕分け」による見直しと組み合わせ、非効率な分野に資金が垂れ流しにされないよう、きちんとチェック体制を築く必要がある。これが大きなポイントになりそうだ。

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