2024年 4月 26日 (金)

英国の呪われた土地に「再臨」 21世紀版「切り裂きジャック」

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30年前にも「ヨークシャーの切り裂き魔」

   逮捕の決め手となったのは、グリフィス被告が住むアパートの監視カメラ映像だった。デイリー・テレグラフ紙によれば、男が若い女性を押し倒してボウガンでその頭部を打ち抜いた後、女性の体を引きずって画面からいったん消えるが、その後ゴミ袋とリュックサックを持って行ったり来たりしているという衝撃的な内容だという。映像の中の女性は、行方不明となっている3人のうち1人と見られ、アパートの管理人から通報をうけた警察がグリフィス被告の身柄を確保。翌日には、ブラッドフォードから4マイル北にある川から、この女性の遺体が切断された形で見つかった。頭部はリュックサックに入っていたという。

   今回の事件の舞台となったヨークシャー地方は、30年ほど前に起きた類似の猟奇殺人とも深くかかわっている。「ヨークシャーの切り裂き魔」と呼ばれ、13人の売春婦を次々と殺害したピーター・サトクリフ受刑者の出身地なのだ。グリフィス被告が住むブラッドフォードでも3人の売春婦が殺害されている。1981年に逮捕、起訴され終身刑となったが、84年に精神を患い医療刑務所に移され現在も存命している。サトクリフ受刑者の釈放については、当時任期中だったブラウン前首相が「まずありえない」とコメントしたと、デイリー・テレグラフ紙は伝えている。

   グリフィス被告が切り裂きジャックや、ヨークシャーの切り裂き魔から直接影響を受けたかどうかは現時点では不明だが、日々の「研究」の中で犯罪そのものに深い関心を示していたことは事実だ。真相の究明はこれからとなるが、過去に発生した思い出したくもない悲惨な事件が、同じ土地でまたも起こってしまったのは悲劇としか言いようがない。

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