「格安航空」日本路線にも次々参入 中韓に加えアジア勢で競争激化

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   欧州や東南アジアで広がりを見せている格安航空会社(LCC)が、地方空港を中心に日本路線にも次々に参入している。保有機種を絞ったり、機内サービスをシンプルにしたりするなどしてコストを抑えているのが、その安さの秘密だ。国内に乗り入れているのは国外のLCCがほとんどだが、国内勢では全日空(ANA)が参入を表明したばかりで、今後競争が激化することになりそうだ。

中部国際、北九州、茨城など地方空港中心

日本にも続々とLCCの乗り入れが進んでいる(写真はマレーシアの「エアアジア」)
日本にも続々とLCCの乗り入れが進んでいる(写真はマレーシアの「エアアジア」)

    LCCは、世界の航空輸送史上では、提供座席ベースで約2割のシェアを占めており、日本路線でも、豪カンタス航空の子会社「ジェットスター」が07年にケアンズと関西国際空港・中部国際空港を結ぶ路線を開設したのを皮切りに(中部路線は廃止)、続々と海外のLCCが参入を進めている。

   特に、ここ1年ほどでは、韓国のLCCの進出が相次いでいる。自治体が出資する「済州航空」が09年3月にソウル(仁川)-関西、北九州便を、09年11月にはソウル(金浦)-関西便を開設。10年3月には、アシアナ航空などが出資する「エア釜山」が釜山-福岡、関西路線に就航している。

   中国勢も負けてはいない。スカイマークが撤退を表明したばかりの茨城空港にも上海のLCC「春秋航空」が、7月からの2か月間、上海・浦東国際空港との間に試験的にチャーター便を飛ばす。同社は04年に設立されたばかりで、茨城便が初の国際線だ。

   10年7月5日には、前出のジェットスターのグループ会社で、シンガポールに本拠を置く「ジェットスター・アジア」が関西空港とシンガポールを台北経由で結ぶ路線を開設。最低運賃は、燃油サーチャージ抜きで関空-シンガポールで往復2万8000円、関空-台北で同1万2000円と、割安感がかなり高い。従来のシンガポール-台北線を、関空まで「延長」した形で、関空に乗り入れるLCCとしては5社目だ。

   マレーシアに本拠地を置き、東南アジア一円で年間1200万人以上が利用するLCC「エア・アジア」も、10年中にクアラルンプール-羽田路線を開設したい考えだ。

低価格志向に合わせANAも検討

   このように、アジア勢が攻勢をかけている形だが、国内の航空会社も対抗策を打ち出しつつある。

   会社更生手続き中の日本航空(JAL)は、企業再生支援機構による支援が決まる10年1月の段階でLCCの設立が取りざたされ、カンタス航空が記者会見の場でノウハウ提供などの面で支援の意向を示したことがある。JALについては、会社更生手続きを進める中で、LCCの話題は出てこなくなったものの、全日空は10年6月21日の株主総会で、LCC事業への参入を検討していることを表明。伊東信一郎社長は、「顧客の低価格志向が確実にある」と、その狙いを明らかにしている。

   関空は、LCC誘致の誘致をにらんで、ボーディングブリッジを使わない便などを対象に空港利用料を割り引くことを検討しており、ANAのLCCも関空が拠点となる見通し。国内の空港でも、LCCによる競争が激しくなる可能性が高そうだ。

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