日本とインドEPAで合意 「先駆け」スズキの収益に追い風? 

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   日本とインドが経済連携協定(EPA)を締結することで実質合意した。2010年10月のシン印首相来日時に首脳間で調印し、2011年中にも発効させる見通し。両国が相互に関税を大幅に撤廃することなどが柱で、日本はEPAをテコに、成長が期待されるインド市場の取り込みを目指す。

   日本のEPAは11カ国・地域との間で発効・署名済みで、インドは12件目、民主党政権下での合意第1号になる。2010年9月9日、外務省で行われた日印次官級協議で合意した。

医師や看護師などの人材受け入れについては未定

   2国間または複数国間で関税を撤廃し、貿易の活性化を目指す枠組みとして自由貿易協定(FTA)があるが、EPAは貿易に加え、投資や知的財産保護、人的交流などを含めて幅広い連携を図り、ヒト、モノ、カネの移動の自由化、円滑化で、より緊密な経済関係を目指すもの。

   外務省によると、今回の合意で、日印両国の貿易額ベースの94%について、今後10年間で関税を撤廃する。日本からインドに輸出する場合、現在総額の89%に関税がかかっているが、9割がゼロに。インドからの輸出については97%が無税になる。このほか、インド側が強く求めていた後発(ジェネリック)医薬品審査の簡素化は日本側が譲歩した模様。インドからの医師や看護師などの人材受け入れについては「最終的に決まっていない」(岡田克也外相=当時)といい、首脳会談直前まで最終調整が続く見通しだ。

    国際通貨基金(IMF)の見通しによると、インドは2010年の成長率が9.4%、11年も8.4%と高い成長が見込まれる。国際協力銀行の調査では、日本の企業の有望投資先としてインドは中国に次いで2位。さらに、多くの国内企業がターゲットにする年収9万~100万ルピー(約18万~200万円)の「中間所得層」が01年の27.6%から09年には46.7%に急増、消費市場としての魅力が高まっている。

   インド側は、製造業の育成への効果を期待している。インドはサービス、ソフトウエアなど第3次産業が盛んで名目国内総生産(GDP)のシェアは5割を超える。現在の12億人の人口は30年には中国を抜き世界一になると見られ、膨大な労働力を吸収するには雇用のすそ野が広い製造業の拡大は不可欠というわけで、関税撤廃の見返りに、高い技術を持つ日本の製造企業の進出を促したいところだ。

   この合意が伝えられた2010年9月9日、インド進出の先駆者、スズキの株価は4日ぶりに反発し、その後も概ね1700円台後半で堅調に推移している。「日本からは主要輸出品の自動車部品が無税となる見通しで、スズキの収益環境に追い風」(大手証券)とはやされている。

ライバル韓国はEUとも合意

   インドとのEPA実質合意にこぎつけた日本だが、全体に大きく出遅れており、他国・地域との自由化交渉が一気に進展するメドは立っていない。交渉で常にネックになるのが日本の農業市場開放問題。日本が得意の工業製品(部品などを含む)の関税を撤廃してもらうには、相手国の輸出したいものを日本が買う際の関税をなくすなど譲る必要がある。

   しかし、国内農家が農業の市場開放に強く反対していて、簡単に進まない。日本がこれまでEPAを結んだのは、インドを含め、農業分野の開放を強く求められなかった国ばかり。交渉中の国の中でも、農業分野も含めて合意が見込めるのはペルーぐらいしか残っていないといわれ、農業が主要テーマである米国や豪州などとの溝は簡単に埋まりそうもない。

   足踏みする日本を尻目に、ライバルの動きは速い。韓国は、インドをはじめ主要な国・地域と相次いでEPAなどの自由化協定を締結、欧州連合(EU)ともFTA締結に合意した。元々、日本と同様に農業保護の観点からEPAに消極的だったが、前政権が2007年に米国との交渉で、EPA推進に方向転換。国内の農家などの反対論を押し切った。現政権も同様の路線を堅持している。

   韓国は自動車、家電など主力輸出品が重なる日本は、「周回遅れ」の様相で、自動車の現代、電機のサムスンなど韓国勢の攻勢に、国際市場で厳しい戦いを余儀なくされている。農業市場をどこまで、どのようなテンポで開いていくか、日本は厳しい判断を迫られている。

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